なぜパートナーはモラハラをするようになってしまったのか?

今回は、「なぜ、パートナーは、モラハラをするようになってしまったのか?」を考えていきましょう。

①育ってきた家庭環境

幼少期から青年期にかけては、身体と一緒に精神も成長していく大事な時期になります。人格形成を始め、自分がどのように生き、判断していくか学んでいく時期でもあるため、この時期の環境が原因となっていることもあります。

・親の過干渉・過保護

本来であれば、子どもが周りの人たちとコミュニケーションをとり、どのように生きるかを自分で考え、判断していくのを尊重するのが親です。もちろん、幼少期であれば、間違いがあれば正す必要もあるでしょう。ただ、親が常に口を出し、親の考えや意見に常に従わざるを得ない環境にいた場合、自分で考えることができなくなります。できなくなるというよりも、本人にとっては、それが普通であり、できていないとも思っていません。
その状況しか知らない人間は、そういった対応を無意識に普通だと思っているか、もしくは普通ではないと気付いていたとしても、それ以外の対処法を知らないので、無意識に同じ対処法をしてしまうことがあります。その結果、自分の考えや意見に相手を従わせるという状況を作ってしまうことが考えられます。

・虐待

ネグレクトや家庭内暴力を受けていた場合も、上記と同じでしょう。

②仕事上のストレス

パートナーが職場で出世して忙しくなってから、モラハラがひどくなったという相談を受けることがよくあります。
仕事でのストレスを、無意識のうちに、もしくは意識的に家で発散する方法としてモラハラが行われている可能性もあります。

③発達障害

もちろん発達障害であることが、モラハラをする直接の原因であるとは限りません。
パートナーが発達障害を持っていて、それに気付いていない場合、生活する上でさまざまな困難に向かうときの大きなストレスが原因になっている可能性はあります。

④自信過剰

自分のやることに絶対的な自信があり、許容範囲が狭い場合、相手への思いやりと履き違えて、モラハラをしてしまう可能性も考えられます。

①~④のどれか一つが原因というわけではなく、様々な要因が混ざりあっている場合もあります。

原因がなんとなくわかったとして、一番大事なのは、今の状況の改善ですよね。
モラハラは改善されうるのでしょうか?

結論から言いますと、モラハラが改善する可能性は極めて低いといえます。
言葉を使って精神的に追い詰めていることや、支配的な状況を作っていることにまず気付けていない可能性が高く、また、気付いていたとしてもその行為が相手を追い詰めていると判断ができないからです。
残念ながら、支配的な状況を作っていないと本人が落ち着かないということもあるようです。

また、モラハラをする人は、自分の非を認めようとしない傾向にあります。モラハラの加害者は、自分に非があっても、何か理由をつけて自己弁護し、正当化します。正当化するだけならまだ良いものの、相手が間違っていると指摘します。
何度も何度も言われると、被害者は、自分が間違っているのかな?と思ってしまいます。自分が間違っているのかな?と思う方は、もう一度、自分の意見を考え直し、周りに相談をして、多方面に耳を傾けてみてくださいね。

何十年と培ってきた価値観を変えていく労力は計り知れないものです。人生は有限です。中々判断に踏み切れないかもしれませんが、離婚をして、一度真っ新な状態に戻ってみるのもいいかもしれません。

離婚を決断していても決断していなくても、周りに相談に乗ってもらいましょう。それがもし離婚という形に進むのであれば、然るべき場所で相談するのもひとつの手です。

考えることを諦めないでください。
周りの手を借りることを諦めないでくださいね。

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