離婚したら、公的年金はどうしたらいいの?

離婚にあたっては、さまざまな手続きが必要です。

今回は公的年金のお話をしていきましょう。公的年金は、医療保険の中の1つになります。

まずは、医療保険の種類から見ていきましょう。

医療保険には、3つの種類があります。

・公的医療保険

国民健康保険・各種の健康保険組合(共済)・全国健康保険協会といった、国民全員が加入している医療保険

・公的年金

あらかじめ支払った保険料をもとに、一定の条件で生活資金として年金が支払われる制度

会社員とその配偶者は厚生年金に、自営業・無職・学生は国民年金に加入する

老齢基礎年金・障害基礎年金・遺族基礎年金などが給付される

・民間医療保険

民間の保険会社や共済などが運営する保険商品

がん保険・三大疾病保険・女性特有疾病保険など運営元が自由に商品を提供している

以上の中から、今回は、離婚した場合の、年金についてみていきます。

・公的年金について

20歳以上の国民は、全員が年金制度の対象になります。離婚によって加入状況が変化する場合は所定の手続きが必要です。

・国民年金に加入している場合

自営業者などで離婚前の世帯全員が国民年金に加入していて、引き続き国民年金の対象となる場合は、とくに手続きの必要はありません。

ただし、離婚によって苗字や住所が変更になる場合は役所の窓口で手続きが必要です。

・パートナーの厚生年金に加入している場合

パートナーの厚生年金に加入していた場合は、新しく就職する会社の厚生年金に加入する、もしくは国民年金への切り替えが必要になってきます。

会社員は、国民年金と同額の基礎年金部分と、給料に応じて加算される保険料の二階建てで厚生年金を支払っています。

パートナーとして厚生年金に加入していた場合でも、これまで厚生年金に加入していた実績に応じて優遇される権利があるため、年金分割が可能です。

平成19年4月1日以降に離婚した場合は、次の3つの条件を満たす場合に分割が認められます。

  • 婚姻期間中の厚生年金記録がある
  • 夫婦間の合意、または裁判手続きによって分割する割合が決まっている
  • 離婚成立の翌日から2年以内に請求している

また、平成20年4月1日以降の婚姻期間の年金は、次の4つの条件を満たしていれば合意なく分割可能です。

  • 婚姻期間中の厚生年金記録がある
  • 平成20年5月1日以降に離婚している
  • 平成20年4月1日以降に一方が第3号被保険者である期間がある
  • 離婚成立の翌日から2年以内に請求している

 

・自分自身の厚生年金に加入している場合

自分自身が正社員として会社に勤務しており、勤務先の厚生年金に加入している場合は、とくに手続きは必要ありません。

ただし、この場合も苗字や住所の変更があれば会社側の手続きを要するため、会社の担当者に手続きの方法などたずね、必要書類用意しましょう。

離婚が成立することになって、パートナーの収入がなくなってしまい、生活が苦しい状況であったり、慰謝料や養育費などの支払いが苦しいなどの事情で、公的年金の支払いが難しい場合もあるかもしれません。そちらについてみていきましょう。

・保険料の支払いが難しいときは?

どのような場合でも滞納を放置するのはよくありません。

自営業者など国民年金の対象者で、保険料の支払いが難しい場合は、保険料の免除や納付猶予の手続きを検討してください。

免除・猶予が承認された期間については年金の受給資格期間に算入され、保険料を納付したときの2分の1の年金額(平成21年3月までの免除期間では3分の1)を受け取ることが可能です。

免除・猶予を受けた場合でも、金銭的な余裕が生まれたら追納という形で後から納めることも可能です。放置せず、苦しいと感じたら、役所の国民年金担当窓口に一度相談に行くのもよいでしょう。

手続きをしないまま放置していると、将来の年金給付において厳しい状況になる可能性があります。色々と忙しい時期かもしれませんが、ご自身の状況に応じて、必要な手続きはどのようなものなのかを確認して早めの手続きを試みましょう。

離婚する場合の、民間の医療保険や年金分割の部分で、トラブルになる可能性があるようです。よくわからない、放置してしまった、トラブルになってしまった場合は、一度弁護士への相談も検討してみて下さい。

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