子どもがいる場合は、役所の児童課で行う手続きもあります。
ひとり親家庭を援助するために支給されるのが児童扶養手当は早めに手続きしてもらえるようにしておきましょう。受給条件、所得条件もあるので、そちらも調べておくとよいかもしれません。
児童扶養手当手続きに必要なもの
・子どもの入籍後の戸籍全部事項証明書
・住民票の写し(マイナンバーの記載有)
・申請者名義の預金通帳とキャッシュカード
・年金手帳
・申請者の所得証明書
2つめは、就学援助です。
子どもを小学校や中学校へ通学させるのに経済的な理由で困っている人に対して修学旅行費、給食費などを援助する制度です。
所得制限などがありますので、各自治体のホームページを見ると良いでしょう。
名古屋市の場合は、こちらです。
https://www.city.nagoya.jp/kyoiku/page/0000051014.html
3つめは、ひとり親家庭の医療助成費制度です。
ひとり親家庭の子どもの医療費の自己負担分を補助してもらえます。
こちらも所得制限など他のも条件があるので、自治体のホームページを見てみると良いでしょう。
名古屋市の場合は、こちらです。
https://www.city.nagoya.jp/kenkofukushi/page/0000009247.html
子どもの性をどのようにするのか決める
離婚後は、子どもの性をどのようにするのかも決める必要があります。
一般的に知られているのは、母親の旧姓になる方法でしょう。
この場合は、自分が住む場所を管轄する家庭裁判所で「子の氏変更許可の申立ての手続き」を行ったあとに、役所に行く必要があります。
離婚をすれば、自分は旧姓に戻りますが、そのまま何も手続きをしないと、子どもは元夫の戸籍に残ったままになります。自分と子どもの苗字が戸籍上、異なる状態になるということです。
この方法は、子どもを自分の籍に入れるために、新しく戸籍を作る必要があるということです。
家庭裁判所で「子の氏変更許可の申立ての手続き」のために必要なものは以下です。
子の氏変更許可の申立ての手続きに必要なもの
・子どもの戸籍全部事項証明書
・父・母の戸籍全部事項証明書(離婚の記載のあるもの)
・収入印紙800円分
・連絡用の郵便切手
・届出人の印鑑(認印○シャチハタ×)
家庭裁判所で受理されたら、その後役所で手続きが必要です。
役所の手続きに必要なもの
・入籍届(子が自分の籍に入る入籍届)
・子の戸籍全部事項証明書と入籍する親の戸籍全部事項証明書(本籍地以外に届出をする場合に必要です)
・届出人の印鑑(認印○シャチハタ×)
・子の氏変更許可審判書謄本
子どもが、離婚後も同じ姓を名乗る方法をとることも可能です。
この場合は、自分が親の籍に戻らないという形になり、新しい戸籍を作り、そこに子どもを入籍させる必要があります。
これを行うのは、役所で「婚氏続称(こんしぞくしょう)の届出」を提出しましょう。
注意する点として、もし再婚してまた離婚することになったとしても、結婚前の親の姓に戻ることができなくなるようです。
また期間が決められており、離婚から3ヶ月以内となります。
婚氏続称の手続きに必要なもの
・離婚の際に名乗っていた姓を証明する届
・届出をする人の戸籍謄本(本籍地以外に届け出る場合のみ)
・届出人の印鑑(認印○シャチハタ×)
ここまで説明してきましたが、どこにでも登場する印鑑。たくさんの種類がありますよね。実印?認印?シャチハタ?どれも聞いたことがあるけど、実際にどれがどれなんだろうと思う方もいらっしゃるかもしれません。
「実印」と呼ばれる印鑑。きっと一番大切な印鑑だとは知っているのではないでしょうか。実印は法的な効力を持った印鑑です。住民登録をしている市区町村の役所で印鑑登録をすることで「実印」として認められるものになります。
印鑑登録をすると受け取れるのが印鑑登録証明書。 実印と印鑑証明があれば誰でもその人になりすますことができるので、登録した実印と印鑑証明は大切に保管しましょう
「認印」は日常的に一番よく使う印鑑のことです。主に意思確認や承認などに使用するもので、宅配などを受け取るときにも使うのが認印です。
ここで今までの記事を読まれてきて、「あれ?宅配を受け取るときに、シャチハタって使うんだけど、認印なの?」と思った方はつぎのシャチハタもみてみましょう。
「シャチハタ」とは、朱肉を必要としない印鑑のことをさします。最近では100円ショップでも購入できますよね。シャチハタはゴム製の印面であるため、印影が変形してしまう可能性があるんです。そのため、宅配などの受け取りなどで認印として使用できる場合と、公的な書類では使用出来ない場合があります。
また余談ですが、シャチハタを難しく言うと、スタンプタイプの簡易印鑑、インキ浸透型印鑑といいます。そして「シャチハタ」という名前は、このインキ浸透型印鑑を製造販売している会社の社名なのです。
現在ではインキ浸透型印鑑=シャチハタとなっているので、豆知識として覚えておくのもよいでしょう。
この記事を元に少しでも離婚時の手続きの億劫さがなくなれば幸いです。