離婚したい理由のひとつがパートナーのいびき!?

いびきが離婚に繋がる程のことなのか!?と思ってしまう人も多いと思います。
しかし、このコラムをご覧いただいているということは、少なからず、パートナーのいびきに悩まされているということですよね。
実際、ある調査では、妻から夫に対する不満の第4位がいびきだったそうです。

音に敏感な人は、パートナーのいびきによって寝不足で体調を崩してしまい、そこから夫婦関係に亀裂が入る場合があります。
また、いびきに耐えられずに寝室を別にすることで、パートナーと心の距離ができてしまうこともあります。

このような事態を避けるためには、どうすれば良いでしょうか??

いびきの改善法

・医者に診断を仰ぐ・・・睡眠時無呼吸症候群などの病気ではないかを確認する

いびぎの原因が、睡眠時無呼吸症候群である可能性があります。睡眠時無呼吸症候群は、肥満を原因に気道が狭まってしまうなどが原因となり、睡眠中に1時間あたり5回以上の頻度で呼吸が10秒以上止まってしまう生活習慣病のひとつです。呼吸停止による突然死、睡眠の質が低下することによる居眠り運転などの危険性にもつながってきますので、しっかりと治療していきましょう。

・飲酒を控える

適度の飲酒はストレス解消の効果があるといわれますが、過度に飲酒すると喉や舌の筋肉が弛緩して気道が狭まってしまうことで、いびきが出てくる場合があります。いびきの改善のために、飲酒を控えてみましょう。

・食生活や運動習慣を見直す

肥満型の人は、喉周辺の脂肪が気道を狭めてしまうことがあるようです。顔回りのマッサージなども効果があるかもしれません。

・横向きで寝る

仰向けで寝ると舌が喉の奥にいき、弁の役割を果たし、音が出ている可能性があります。横向きで寝るのが苦痛になる場合、クッションや長枕を背中側に敷いてみてもいいかもしれません。もし途中で無意識に仰向けに戻ってしまう場合、リュックを背負って寝る方法を試す方もいるようです。

コミュニケーションの取り方

改善方法を試してみるとしても、まずは、パートナーとコミュニケーションをとってみる必要があります。
いびきをかいている張本人は、意外といびきをしていることやその影響の大きさに気付いていないこともあります。

ただ、相手の身体の特徴に関する話題を含むことなので、話の仕方には配慮が必要です。

以下のようなことを、相手を責めるのではなく、相手の体調を心配していることが伝わるように、話していきましょう。

・いびきが酷いこと
・無呼吸症候群かもしれないこと
・そのいびきによって自分に生活に支障が出ていること

相手がどうもしっくりときていない様子なら、了解を得て、いびきの録音や録画をしてみてもいいかもしれません。もし病気であった場合は、医者に診てもらうためにも効果的ですし、いびきがひどいパートナーが自覚しやすいでしょう。

 

最終的に寝室のみを別室にするという手もありますが、今後の生活を考えて決めていきましょう。

「お互い仕事で疲れているから、平日だけは別室で寝ましょう」などとルールを決めてもいいかもしれませんね。
肥満が原因となっていそうな場合には、ダイエットに繋がるよう夕食後の運動を夫婦でしてもいいかもしれません。

いびきで離婚はできるのか?

パートナーのいびきが問題で、離婚はできるのかという質問に対する答えは、イエスです。

というのも、双方の合意があれば協議で離婚できるからです。

どちらかが離婚に合意しない場合、裁判で離婚が認められるかどうかが問題になりますが、裁判では、いびきのみで離婚が認められる可能性は低くなります。その理由を説明します。

裁判で離婚が認められるには「法定離婚事由」に該当することが必要になってきます。
この法定離婚事由は、第770条に記載されています。

第770条
夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。

一 配偶者に不貞な行為があったとき。

二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。

三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。

四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。

五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。

以上の5つのどれかの該当する必要が出てきます。

いびきの問題は、一から四に該当しないので、五の「その他の婚姻を継続し難い重大な事由」に該当するかどうかが問題なりますが、その問題だけでは該当しません。

例えば、夫がいびき改善のための努力や協力をせず、そのことによって生活をしていく上で健康被害が発生したり、セックスレスが発生し、長期間渡る場合、いびきがあまりにひどいことで、夫婦間に支えあう意思が薄れ、別居に至った場合などは、その他の事情と総合的に考慮されて認められる可能性があります。

要は、ただ単にいびきがうるさいだけでは、認められる可能性は低いのですが、そこから派生する問題に対して、パートナーがどのように向き合うのか、コミュニケーションが取れているのか、それによって夫婦関係はどう変わったのか、という点で改善が見られない場合、法定離婚事由に該当する場合があります。

 

いびきは病気に繋がる可能性も高いものです。一緒に寝ている人が不快に思うほどのいびきであれば、更に病気との関連性も高くなるでしょう。

中々コミュニケーションの取りづらい問題かもしれませんが、健康状態の向上も含めて話してみると良いでしょう。

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