離婚時の親権者の決め方と離婚調停の流れを知ろう

離婚には3種類の方法があります。
当人同士で話し合い離婚届を提出する「協議離婚」
裁判所の調停委員に入ってもらう「調停離婚」
そして、調停で合意しなかった場合は裁判へと進みます。
親権が決まらず、調停をする人は少なからずいます。
自分の将来だけではなく、子供たちの将来も関係のあることです。「こんな感じで…」と安易に妥協するのではなく、しっかりと納得いく方法を考えたいものです。

親権者を決める流れ

①夫婦で親権について話し合う

②話し合いがまとまらない場合は調停へ

③調停でも話がまとまらない場合は、訴訟へ

④親権者が決定します

※両者の話し合いで解決すれば問題ありません。しかし双方が納得できない場合は家庭裁判所に調停の申立を行います。「妻と話したくない」「夫と話したくない」という理由だけで、いきなり訴訟になることはありません。

まずは夫婦間の話し合いを

夫婦が協議離婚をする場合に、未成年の子がいるとき、その一方を親権者と定めなければなりません。(民法819条1項)そして、離婚届には、子の親権者を指定する欄が設けられています。(戸籍法76条1号)役所では、離婚届に未成年者の親権者が定められていないと受理してもらえません。そのため、親権者の取り決めもまずは夫婦間の話し合いからスタートするのが原則です。

[民法より]
第七十六条 離婚をしようとする者は、左の事項を届書に記載して、その旨を届け出なければならない。
一 親権者と定められる当事者の氏名及びその親権に服する子の氏名
二 その他法務省令で定める事項

両親が離婚をする以上、子どもへの影響は避けられません

子どもへの影響を最小限にするためにも、親権者を一時の感情で決めるのではなく、子に与える影響を考えた上でどちらを親権者と定めるのかを決めることが大切です。
この点に関して、裁判所が「子どもにとって望ましい話し合いとなるために」というビデオを公開しています。
親権の関わる離婚に直面した場合は、こうした資料も参考にして子どもの発達段階に応じた冷静な対応が望まれます。

離婚調停は話がまとまらないときに

親権者について夫婦間の合意しなかった場合は、家庭裁判所へ離婚調停の申立てを行います。調停という手続きは、あくまでも話し合いでの解決をするという点では、協議離婚と共通しています。大きな違いとしては、ふたりで話し合ってもまとまらない考えを、第三者となる調停委員が夫婦の間に立ち、離婚に向けた協議を仲介してくれます。
調停では、調停委員2名と裁判官1名が調停委員会を構成し各調停を担当します。調停委員や裁判官から第三者としての意見を聞くことができるので、2人きりで話し合うより冷静で合理的に話し合うことが可能です。
[離婚調停の申し立てから終了までの流れ]

①離婚調停の申し立てをする

②1回目の調停をする

③1回で終わらなければ2回目の調停をする

④話し合いがまとまるまで調停を繰り返す

⑤離婚調停の終了

[離婚調停で必要な書類と費用]

①必要書類

•申立書及びその写し1通

•標準的な申立添付書類

•夫婦の戸籍謄本

•年金分割のための情報通知書(年金分割が該当する場合)

②費用

•収入印紙1,200円

•郵便切手代(申し立てする家庭裁判所で費用は変わる)

•戸籍謄本等の取得費用

[離婚調停を申し立てる]
必要な書類・費用を準備して家庭裁判所に申し立てをします
家庭裁判所の場所は、離婚したい相手の住所地にある場所か2人で話し合って決めたところになります。

[家庭裁判所の調査官の調査]
親権について争いがあると、家庭裁判所の調査官が子供の親権者として父母どちらが相応しいか、以下のような調査をすることがあります。

調査①:子供と面談(相当年齢以上の子)

子供の親の普段の様子・親子との関係などを聞きます。
子供と話すことで子供の本当の気持ちを探るのが目的です。

調査②:家庭訪問

家庭裁判所調査官は、家庭訪問をし、親子関係や子供の生活環境について調査します。

調査③:保育園・学校訪問

家庭裁判所調査官は、子の通う保育園や小学校、子を担当する児童相談所などを訪問して生活環境等を調査します。

調停が成立しなかった場合は・・・

親権者について協議が調わないときや協議ができない場合は、家庭裁判所が、審判により親権者を指定することもあります(民法819条5項)。
当事者による合意を目指す調停とは違い、裁判は裁判官が認定した事実に基づいて判断を下します。
この判断に不服がある場合は2週間以内に不服の申立てを行うことができます。離婚訴訟は、どうしても話がまとまらない場合の最終手段といえます。

まとめ

親権の決め方

①夫婦による協議(話し合い)

②離婚調停

③離婚訴訟

の順番で行われます。
親権の獲得は、自分の人生だけではなく、子どもの人生を大きく左右します。納得いかない場合はとことん話し合い「子どもの幸せを最優先」に考えましょう。
また、訴訟になった場合は、専門的な手続きや、法律知識がとても重要になります。
離婚問題や親権について詳しい弁護士に相談することを勧めします。

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