訴訟では和解離婚を選択すべき?和解するメリット・デメリットを解説

和解離婚は、離婚の訴訟をなるべく長引かせたくない人や、裁判所主導の解決を要望する人におすすめです。

お互いの話し合いで離婚ができず、家庭裁判所での調停でも話し合いがつかなかった場合は、裁判官の判断による訴訟で解決しなければなりません。
しかし、離婚の訴訟で判決が出るまでには時間がかかるうえに、訴訟が続いている間は離婚が成立しないので、婚姻費用の負担も発生してしまいます。

また、離婚訴訟の判決では、裁判官が財産分与、慰謝料、養育費等の離婚条件を決めるため、裁判官の考えが優先され、当事者の意見は後回しになってしまうことも…。
そのような事態を回避して妥当な解決を図ることに適しているのが、和解離婚です。

今回の記事では、訴訟での判決による離婚と、和解での離婚の違いなどを解説していきます。

和解離婚とは

和解離婚とは、訴訟で和解によって離婚すること。
平成16年の人事訴訟法改正により認められた、比較的新しい制度になります。
それまでは、離婚について裁判に至った場合には判決による離婚しか認められていませんでした。

離婚の種類は、大きく分けると、当事者で話し合って離婚する協議離婚、家庭裁判所で調停によって離婚する調停離婚、調停が成立せず訴訟に移行した場合の訴訟での離婚ですが、和解離婚は、このうちの訴訟での離婚の一つです。

訴訟で和解離婚の良いところは?

離婚訴訟で、問題を一刻も早く収束させたい、訴訟を長引かせたくない方におすすめなのが和解離婚です。

離婚の調停が不成立となって訴訟に移行して判決が下されるまで、相当な時間を要してしまいます…。

データによると、訴訟を提起してから判決に至るまでの平均は、約1年半。
裁判の前の調停から併せると判決までに2年以上経過することもよくあるんです。

和解離婚であれば、離婚成立までに発生する婚姻費用や、弁護士の日当等の弁護士費用等の金銭的負担や、いつまでも離婚を成立させられないことによる精神的な負担等の様々な負担からも解放されます。
なにより、訴訟提起からスムーズに離婚を成立させることができるでしょう。

和解離婚の流れと手続き

和解離婚の成立までは、以下①〜⑦までの流れで進んでいきます。

①離婚調停の不成立
②離婚訴訟の開始
③第1回口頭弁論
④裁判官からの和解勧告
⑤夫婦間の話し合いと「和解調書」の作成
⑥裁判所による「和解調書謄本」の作成
⑦和解成立 | 和解調書と戸籍謄本を役所へ提出

訴訟での離婚に進むためには、調停を先に行うことが必要です。その上で調停が不成立になった場合、離婚訴訟を起こせます。

調停が不成立になった後、夫妻のどちらかが原告となり、相手方を被告として、家庭裁判所に離婚訴訟を起こします。

訴状を受理した家庭裁判所は、訴えを起こした原告との間で第1回口頭弁論の期日を調整します。訴状が受理されてから1ヶ月〜1ヶ月半程度先が第1回口頭弁論期日と定められます。

タイミングについては裁判官の判断によりますが、第1回口頭弁論以後、しばらく期日が進行した後、裁判官から原告・被告双方に和解が勧告されます。

和解が成立しなさそうな事案では和解勧告しないこともありえますので覚えておきましょう。

離婚訴訟で裁判官の主導で和解離婚に向けた条件の調整がなされる中で、夫婦間で、期日間で、離婚条件の話し合いがなされます。原告・被告の双方に弁護士が代理人で付いている場合、弁護士間で協議することになります。

離婚条件の合意ができた場合、その合意内容を裁判所へ報告し、「和解調書」として書面にします。

和解が成立すると、裁判所は直ちに和解調書の謄本を作成。

役所提出用の和解調書が届いたら、和解調書の提出義務者は、原則として和解成立の日から10日以内に役所に提出する必要があります。

なお、提出する役所は、夫婦の本籍地・住所地・所在地(居所や一時滞在地)のいずれの市区町村役場でもokです。

訴訟外の協議離婚が良いのか、調停離婚、裁判離婚等の家庭裁判所での法的手続きに進んで離婚するのが良いのか等は、個々の事情により違ってきます。法律の専門家である弁護士に相談して、どの方法が最も良いのか適切なアドバイスをしてもらいましょう。

離婚解説書TOP

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

YouTube配信中
元気が出る離婚弁護士 森上未紗のチャンネル 離婚の知識や解決事例など配信中!