夫婦別姓のデメリット

最近、ニュースなどで取り上げられるようになった「選択的夫婦別姓」。
結婚をする場合には、男性もしくは女性のどちらか一方が姓(氏)を変えなければいけないと民法で定められています。
しかし、女性の社会進出や多様な在り方を望むカップルの増加などの、現代の潮流により夫婦別姓を求める声が高まっています。
夫婦別姓はメリットばかりではありません。ここでは、夫婦別姓を選んだ場合のデメリットを紹介します。パートナーとの将来について迷っている方は参考にしてみてください。

夫婦別姓にするデメリット

・法律上で結婚を認められない
・生まれてくる子どもが非嫡出子になる
・周囲の目が気になる
・相続権がない
・公的控除が受けにくく、代理人・保証人にもなれない
・家族割、ペアローンなどが利用できない

現在の法律では夫婦同姓を定めていますので(民法第750条)、別姓を選ぶ場合は、法律上の結婚はできません。事実婚(内縁)となり、支援や手当を受けられますが、法律上の結婚をしている人達が受けられる公的な補助を受けられないでしょう。

また、出産しても未婚の母になりますし、認知してもらわない限り子供の戸籍の父親の欄が空白のままになってしまうのです。

夫婦別姓ではお互い別々の戸籍になるため、生まれてくる子どもが非嫡出子になってしまいます。非嫡出子は母親の戸籍に入るので、法律上では父子関係が認められません。父子関係が認められない場合、扶養を求める権利もなく、父親の法定相続人にもなれないため、本来子どもが持てるはずの権利が得られなくなるのです。
また、夫婦別姓の場合、子供の氏が一方の親と違ってしまいます。子供が幼いときはよいのですが、家族内で氏が違うことに気づいた場合寂しい思いをしてしまうかもしれません。周囲の人に心ない言葉をかけられる可能性もゼロではないでしょう。

別姓を理由に結婚せずに事実婚をしていることに対して周囲から「どうして戸籍を入れないのか。」と、批判的な意見を言われてしまうこともあるでしょう。
周囲の目が気になってしまう人には、大きなストレスになるかもしれません。

夫婦別姓は、公的控除が受けにくいというデメリットがあります。法律婚の夫婦であれば、所得税の配偶者控除や配偶者特別控除といった各種控除が受けられますが、夫婦別姓は婚姻関係が法律上認められないので、一部の公的控除が受けられません。

また、多くの会社では忌引き休暇を設定しています。配偶者の身内の不幸でも休暇を取れるのが一般的ですが、夫婦別姓の場合は認められないことがあり、有休を使って会社を休む方も少なくありません。

携帯電話の料金プランには、家族割が適用されるものもありますが、この割引サービスを受けるには家族の証明が必要で、たとえ婚約をしていても適用されません。夫婦別姓の場合は姓も戸籍も異なるため、家族割が利用できないことがあります。家族割の割引率は通信会社によって異なりますが、割引されるはずのサービスが受けられないと家計も苦しくなります。

また、マンションや住宅購入でペアローンを検討している場合も、夫婦別姓では融資を受けることができません。ペアローンは、ふたりで2つの住宅ローンを組み、それぞれが融資を受けて自分が組んだローン分だけを支払っていくという住宅ローンの一種です。年収や現在の借入状況にもよりますが、どちらか一方だけがローンを組む場合、借入額が購入金額に満たないことも多く、そのような場合に利用されます。
ペアローンを利用するには夫婦であることが前提となっています。夫婦別姓では「夫婦である」と認められないことが多く、ほとんどの場合利用できないのが実情です。

まとめ

先を見据えて同棲をするのであれば、入籍するかしないか、苗字はどうするかなど将来設計について話し合っておきましょう。特に夫婦別姓に関しては、お互いの意見や考え方を聞きつつ、慎重に判断する必要があります。

夫婦別姓には各種手続き面でのメリットがある一方、子どもとの親子関係や相続権などデメリットが目立つシーンも少なくありません。また、住宅ローンを組むかどうかは将来設計にも大きく関わってくるので、ふたりで話し合って決めるようにしてください。

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