偽装離婚のリスク 

前回の記事では、昨今増えている偽装離婚について、その目的と利点を紹介しました。

離婚後に同居したり、出かけること自体違法ではありませんが、偽装離婚を行って利益を得たり、脱税したりする行為は犯罪です。

今回は、そんな偽装離婚がもつリスクを解説していきます。
リスクを理解して軽はずみな行動は控えるようにしましょう。

偽装離婚がバレたときのリスク

偽装離婚がバレる可能性は十分にあります。その場合、以下のようなリスクが考えられます。

①家族や社会からの信用がなくなる
②手当を打ち切られ、返還請求を受ける
③偽装離婚で入園した保育園は退所しなければならない
④将来的に困窮する可能性がある
⑤逮捕や起訴される可能性がある

上記について解説していきます。

①家族や社会からの信用がなくなる

偽装離婚により、不正受給をしていることや優先的に保育園に入園したことがバレたら、社会的な信用がなくなるでしょう。

近所の人に知られ噂されれば、引っ越しを余儀なくされる可能性があります。

また、近所ではなく会社で不正受給などが知られれば社内での評判も落ちますし、状況によっては左遷や降格などの処分が下されるケースもゼロではありません。

また、親の不正受給がバレてしまえば、罪のない子どもも周囲から距離を置かれたり、いじめられたりするリスクが高いでしょう。

そんな親を憎んでしまう可能性もあります。

また、不正受給をする親を見て、法に触れてもいいと思い込んでしまうことで、その子どもも将来不正受給を行ったり別の犯罪に手を染めてしまうかもしれません。

②手当を打ち切られ、返還請求を受ける

偽装離婚の事実が判明して、犯罪と認められた場合は不正に受給した各種手当は当然打ち切られ、さらに返還請求を受けます。
数年に渡り不正受給した場合なら、相当高額になってしまうため注意が必要です。返還できない場合、状況によっては財産などの差し押さえを受ける可能性があるでしょう。

この時、返還請求を受けるのは受給していた人になります。今まで同居していた元配偶者に援助してもらえればいいですが、戸籍上の関係がないので援助する義務はありません。

逃げられてしまい、一人で返還し続けなければならない可能性もあるでしょう。
一時の心の迷いで偽装離婚に踏み切った場合は大きなリスクが伴うと覚えておきましょう。

③偽装離婚で入園した保育園は退所しなければならない

保育園入所の申請書は、事実を記載しなければならず、偽装離婚が判明した場合には、入園許可が取り消されることがあります。
そのため、実際には婚姻関係であるのに、偽装離婚で申請書を記載して提出した場合には、不正に入所したものとして、退園せざるをえなくなるおそれがあります。

④将来的に困窮する可能性がある

法律上離婚しているため、元配偶者と同居しているからと言って扶養義務があるわけではありません。

そのため、突然帰ってこなくなったり、急に家から追い出されてしまった場合には、追い出した元配偶者が別の人と結婚したとしても、権利を主張できません。

また、子どもが大人になることで、児童扶養手当などの支給が停止されます。その際に生活保護もストップしていたら、いきなり自分の収入だけでやりくりしなければならないのです。今まで働きもせず手当に頼って生活していた場合、困窮する可能性は高いでしょう。

⑤逮捕や起訴される可能性がある

偽装離婚が発覚した場合、公正証書原本不実記載等罪に該当する可能性があります。

逮捕された後に適切な対応ができなければ、周囲に知られる可能性もありますし、起訴され有罪判決を受ける可能性もあるでしょう。

起訴され、有罪判決や執行猶予処分をうければ、前科がついてしまい、これから真面目に収入を得ようとしても再就職が難しくなります。

まとめ

偽装離婚には様々なリスクがあります。
不正受給をすることで生活は楽になりますが、自分だけでなく子どもや元配偶者にも大きな損害を与えることになります。

もし、軽はずみに、偽装離婚を考えているのであれば、子どもの将来・自分の将来をよく考え、絶対にやめましょう。

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