専業主婦が離婚する前に知っておくべきこと

専業主婦で家事や育児に追われ、好きなこともできず1日が終わる…。その上夫婦関係も倦怠期になるとストレスがたまり、離婚を考えてしまう人もいるのではないでしょうか。

しかし、専業主婦の方が離婚する際には、さまざまな不安があることでしょう。
金銭面などの不安から、離婚できない人も多いのではないでしょうか。

しかし、生活の全てを自分で賄わなければならないわけではありません。離婚の際に夫からもらえるお金もありますし、公的機関からもらえる助成金もあります。

この記事では、離婚したい専業主婦が知っておくべき離婚の基礎知識、母子家庭が受けられる手当や助成制度についてご紹介します。

専業主婦の離婚で離婚直後の資産はどうなる?

離婚する際には、離婚原因にかかわらず財産分与を請求できます。
そのため、無一文の家庭でない限り、無一文で離婚しなければならないということはありません。

また、必ずもらえるわけではないですが、場合によっては夫から慰謝料をもらえることもあります。
専業主婦の方が離婚する場合は特に、財産分与と慰謝料を適切に請求しましょう。
これらのお金をどれくらいもらうことができるかによって、離婚直後の生活が決まることでしょう。

財産分与

財産分与とは、婚姻中に夫婦が共同で築いた財産を離婚時に分け合うことです。結婚後に増えた財産のうち、原則として2分の1を受け取ることができます。
夫名義の財産であっても、贈与や相続で取得したものでない限り、婚姻中に取得した財産は基本的に夫婦共有財産となります。

一定の財産がある夫婦の場合は、財産分与によって当面の生活を確保することができるでしょう。

慰謝料

夫に離婚についての有責行為があった場合には、離婚する際に慰謝料をもらうことができます。
有責行為とは、法定離婚原因として民法第770条1項に定められた以下の事由などの行為のことです。覚えておきましょう。

一 配偶者に不貞な行為があったとき。
二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。

夫が不倫や浮気をした場合は「不貞行為」に該当する可能性が高く、DVやモラハラの場合は「その他婚姻を継続し難い重大な事由」に該当する可能性があります。

慰謝料の額は、夫婦間の話し合いで合意ができれば、相場にかかわらず金額を自由に決めることができます。すぐに離婚調停や離婚裁判をするよりも、まずは夫と粘り強く交渉してみるとよいでしょう。

専業主婦が知っておくべき離婚の基礎知識

・財産分与には退職金や年金も該当する
・専業主婦でも親権は獲得できる
・慰謝料は必ずもらえるわけではない

前述した、夫婦の共有財産を分割する財産分与ですが、専業主婦であっても基本的に半分を請求することが可能です。また、財産分与では、退職金や年金も対象になっています。

退職金は、月々の賃金に対する後払いとしての性格を有していることから、財産分与の対象となるとされています。婚姻期間に合わせて計算されるので、婚姻期間が長いほど金額は上がるでしょう。

また、親権については、夫が納得するのであれば専業主婦でも獲得することは可能です。
裁判の際は、今までどちらがより子供の育児に携わったかが考慮されます。

専業主婦として、子供をずっと監護してきたことを証明できれば、親権を獲得できる可能性は高いでしょう。なお、子供の意思が明らかではない場合には、母の監護養育を原則的に考えるべきではないかという『母性優先の原則』という考え方もあります。

そして、慰謝料についてです。
この慰謝料というのは、不法行為により権利や利益を侵害された場合に請求できる、賠償を目的とした金銭です。そのため請求するには、相応の不法行為があったと証明する必要があるのです。

そのため、『性格が合わなかったから』『育児や家事に協力してくれなかったから』などの理由では、認められない可能性もあるでしょう。これらは、不法行為が成立するとは評価できないからです。

まとめ

専業主婦でも離婚することはもちろん可能ですが、離婚後は1人で家計を支える上に、親権を得た場合は育児と家事を同時にこなさなくてはいけません。
離婚したことを後悔しないためにも、就職してご自身に子供を養えるだけの経済力をつけることからおすすめします。

本腰を入れて離婚を考えた場合、親権や財産分与などの取り決めについて、弁護士に相談することも検討してみましょう。

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