熟年離婚という言葉を聞いたことがある方は多いでしょう。熟年離婚とは、長年連れ添った夫婦が様々な原因から離婚することを言います。
ここ数年、熟年離婚が増加しています。特に今は新型コロナウイルスによる外出自粛の影響で「コロナ離婚」を考える人も多いようです。
また、熟年離婚では、定年を迎えて「これからセカンドライフを送ろう」と妻から切り出すことが多いようです。
この記事では、熟年離婚の原因についてご紹介します。
熟年離婚を考えている方や、今後、熟年離婚をする可能性がある方などはぜひ参考にしてください。
熟年離婚をする原因
・団塊世代が定年に差し掛かったから
・性格や価値観の不一致
・子供が自立をしたから
・スキンシップがないから
・モラハラやDVを受けているから
・セックスレス
・夫の親の介護・同居
団塊世代が定年に差し掛かったから
まず原因の一つとして挙げられるのは、団塊世代が定年に差し掛かったということです。
団塊世代では「男は働き、女は家庭」という概念が一般的でした。
妻からすると「今まで家庭のことを全部やってきたのに、感謝もされず命令するばかりで、定年退職をしたら毎日家で一緒…」と考えてしまい、最終的に「ならば一人で暮らしたほうが良い」という決断に至るのも自然といえるかもしれません。
性格や価値観の不一致
通常の離婚でもよく原因として挙げられる「性格の不一致」は、熟年離婚でもよくある原因となります。
熟年離婚の場合、性格の不一致に結婚当初から気付いていながらも、ずっと我慢していたという場合や、定年後一緒に過ごす時間が長くなってから気付いたというケースもあります。
また、そもそも夫婦の会話がない、一緒にいたくないという理由も、熟年離婚の原因となるようです。
子供が自立をしたから
子育てに手がかかるうちは夫婦がお互いに不満を持ちつつも、子どものために我慢しながら協力し合って生活を支える夫婦は数多くいます。
子どもが独り立ちした段階で改めて夫婦2人で向き合ったところ、「相手に合わせることに疲れた……」「老後を夫と過ごしたくない」と感じて、離婚を切り出す女性が多いようです。
スキンシップがないから
会話がなくても一緒にいるだけで幸せだという夫婦もいますが、そうでない夫婦ももちろん少なくありません。
特に、妻は会話のない家庭生活に不満を募らせていることがよくあります。
子どもがいるうちは子どもと会話ができていても、子どもが独り立ちして夫婦2人が残されてしまい、その上に夫が定年退職をして毎日家にいるのに会話をしない、という状況で孤独を感じた妻が熟年離婚を決意することがあるのです。
モラハラやDVを受けているから
中には、「モラハラ(モラルハラスメント)」や「DV(ドメスティックバイオレンス、家庭内暴力)」が原因で熟年離婚するケースも見られます。モラハラは言葉や態度などで相手に精神的な暴力を加えること、DVは肉体的に暴力を振るうことです。
モラハラやDVをする夫が治療やカウンセリングに協力することは少なく、長年暴力を受けた妻が精神的に衰弱しきってしまうこともあります。また「子どものために離婚できない」と長年耐える女性も多く、子どもの独立をきっかけとして熟年離婚する場合があるようです。
セックスレス
また、長年セックスレスが続いている場合も、熟年離婚へつながることもあるようです。セックスレスにより、夫婦のスキンシップが減ることで、お互いの愛情が薄れてしまうのが原因です。
夫の親の介護・同居
嫁姑問題など、夫の両親との人間関係が原因で、熟年離婚するケースもあります。義母や義父をはじめ、相手の親族との関係が悪化した場合、溜まりに溜まった不満が熟年離婚という形で爆発してしまいがちです。
また、夫婦の年齢が50歳を超えると出てくるのが、親の介護問題です。自分の親を介護するのも大変ですが、相手の親ともなればもっと苦労をする可能性もあります。
まとめ
今回は熟年離婚の原因・理由として主なものをご紹介しました。
できる限り早く離婚した方がよいと思えるものもあれば、離婚は慎重に考えた方がよいと思えるものもあったことと思います。
熟年離婚をするかしないか迷われたときは、一度弁護士に相談してアドバイスを受けてもらうことをおすすめします。