一般的に、離婚は結婚よりも労力を使うといわれています。離婚をすると、大なり小なり、今までの環境は変化します。結婚当初は幸せだった夫婦でも、離婚問題に発展すれば精神的なストレスや肉体的疲労感が出るはずです。
離婚はネガティブ感情がある分疲れるかもしれません。
さらに、煩雑な手続きや、周囲への報告や説明などで心身共に疲れ切ってしまうことでしょう。
それでも離婚をしたい方は、経験者たちが大変だと痛感したことを参考に離婚の知識を深めてください。
事前に知っておくことでスムーズに離婚の手続きができるかもしれません。
それでは今回は、離婚は大変だと言われる理由と負担を軽減させる方法について詳しく解説します。
離婚は大変だと言われる理由
周囲から理解が得られないこともある
離婚は、夫婦だけの問題では済まされないところが、大変な理由のひとつに含まれます。夫婦間で離婚に納得していたとしても、両方の親を巻き込んで、親同士が激しく対立することもあるからです。特に、配偶者の親から攻撃された場合には、とても辛い思いをします。
なかには、夫婦間の話し合いより親同士の話し合いのほうが大変だったというケースもありますので、周囲や親の説得を得られるよう、離婚の話はあらかじめまとめておくのがベストです。
離婚成立まで時間と労力がかかる
双方が離婚に納得すれば、離婚届にサインをして提出すれば離婚が成立します。
これは日本の一般的な離婚方法で「協議離婚」と言いますが、もしどちらか一方が離婚したくない場合は、サインしてもらうために時間をかけて相手を説得しなければなりません。
気持ちが冷めているのにもかかわらず、相手と何度も向き合うのは苦痛でしょう。
離婚に時間がかかる理由は、親権・慰謝料・財産分与・負債の処理など、法律的に解消しなければならない問題が山積みだからですね。
当事者間の話し合いで済めばいいですが、慰謝料の支払い問題なども考えると、当事者で決定し、納得する合意に至るケースはまず考えられません。
そして協議離婚が難しいとなると、今度は「調停離婚」となり、それでも離婚が成立しなければ訴訟を起こすことになります。
また、お金の問題は特に壮絶な紛争に発展する可能性が高いでしょう。なぜならどちらも離婚後の負担を軽減させたい為に、押し付け合うからです。
離婚が成立したら今度は新しい生活を始めていかなければならないので、自分にマイナスになる条件は飲めませんよね。
このように、離婚が成立するまでにはかなりの時間と労力がかかります。
精神的に傷つく
前述したとおり、離婚までに二人がしなければいけないことは山ほどあるので、結婚生活の中で「顔を見たくない」と避け続けていた人でも、離婚に向けて話し合う必要性が出てきます。
たとえ離婚自体を双方が納得していても、離婚条件について意見が合わなければまた話し合う必要があります。
実は調停や裁判にまで及ぶと、慰謝料、財産分与、家のローン、親権、養育費、面会についてなど、決めていかなければならない問題は山積みです。
こういった話し合いで、少しでも自分に優位な条件で離婚するためにも、相手の粗探しをしたり、証拠集めをしたりするなど、神経が磨り減るような思いをする人も多いです。
親権で揉めるのがつらい
お子様のいる家庭では、親権についての話し合いで揉めるということも考えられます。
互いに協議を重ねても納得のいく答えが出ない場合は、調停・裁判に発展し、親権・監護権を同時に持つか、または、それらを分けて子どもを育てていくか話し合うことに。
また、親権を持てない配偶者は、面会交流を通じて子どもと接する機会を持てます。ですが、その面会交流の取り決めも、両者が納得いく形にするまでに時間がかかるものです。
折り合いがつかない場合はストレスが溜まる一方です。互いに親権を持ちたくて親権の奪い合いをしていると、精神的に磨り減っていきます。
子供にも影響が出る
離婚は大変だと思うのは大人だけではありません。
離婚は、子供にも影響を与えます。もし親権を得た側が引っ越しをする場合は転校手続きをする必要があり、居住地は変わらなくても苗字が変わる可能性もあります。
そういった変化や新しい生活に戸惑う子供は少なくありません。
たとえ離婚について理解できない年齢の子供でもこれまでとは違う生活や、両親が揃っていないことなどを察して、精神的に不安定になってしまうこともあります。親の不安は子に伝わるので、子供の精神的なケアは欠かせません。
やはりどのような理由で離婚するにせよ、子供にとっては親の都合でしかありません。あなたは元配偶者が嫌いでも、子供からすると大切な親であることに変わりはないですよね。
ただ、DVの被害に遭っていたり、日常的にいがみ合って子供の前でも険悪な雰囲気なら話は変わりますね。
子供の健全な精神のためにも、離婚は間違いではないでしょう。前向きに新しい生活を始めたほうが適切です。