面会交流の取り決め方の続き

面会交流のルールや条件の決め方

面会交流の方法は以下のようなものがあります。

1.話し合い
2.面会交流調停
3.面会交流審判

一つずつ解説していきます。

1.話し合い

これが一番スタンダードな決め方です。
離婚の際に夫婦が話し合って面会交流の方法を明確に決めるということです。

あとから面会交流の実施方法等で揉めたくないということであれば、夫婦間で合意した面会交流の内容については「離婚協議書」などの形で書面に残しておくのが良いでしょう。

2.面会交流調停

離婚協議の際に面会交流について合意できなかった場合に、離婚後に協議して決めることができます。

面会交流調停は、この協議でも面会交流について合意できない場合に、面会交流を求める親は、監護側の親に対して申し立てることができます。

この調停は相手の居住地を管轄する家庭裁判所で行われ、調停委員が仲介して親同士で協議し、面会交流の詳細について合意を目指す手続きとなっています。

面会交流調停は裁判と違い、争う場ではなく、あくまで両当事者の協議による合意を目指す手続です。

男女2名の調停委員が参加しますし、場合によっては調査官が関与し、調停段階で裁判官が一方的に裁定を下すということは基本的にありません。

3.面会交流審判

面会交流調停が不成立になると、自動的に「面会交流審判」に移ります。この手続では、裁判官が、当事者双方の調停手続での主張・立証内容を踏まえて、面会交流方法を裁定します。

審判内容に不服がある場合には、審判から2週間以内であれば不服申し立てが可能で、そうすると高等裁判所が面会交流について再度審理することになります。

面会交流のルールとは?

それでは、面会交流について、親同士で取り決めておきたいルールについて解説します。
双方の誤解を防ぎ、後々争いが生じることを避けるために、面会交流の条件は詳細に定めるようにするとよいでしょう。
子どもが小さい場合には、特に重要になりますね。

面会交流の条件は、子どもの年齢や意向、父母の状況などを考慮したうえで定めることができますので、多岐にわたります。
面会交流の際に取り決めるのは、以下のような内容です。参考にしてみてください。

・面会交流の頻度(1月に2回、隔週◯曜日など)
・面会交流の時間(10~17時までなど)
・面会交流の場所(監護者の自宅など)
・元夫婦の連絡方法
・子供の受け渡し場所
・子供の受け渡し方法(連れて行くのか、迎えに行くのか)
・都合が悪い場合の対応
・宿泊・旅行(宿泊や旅行は可能なのかどうか)
・学校行事への参加
・電話や手紙は可能かどうか
・祖父母との面会

特に取り決めておきたい面会交流のルールは?

面会交流にあたっては、父母が相互に守らなければならないルールについてもしっかりと話し合って決めておくことが大事だと思います。
ここでは、上記のルールの中から特に重要だと思われるものについてピックアップします。

(1)面会交流の頻度と時間

会う頻度や1回当たりの時間などを、それぞれの親の忙しさや子どもの年齢などに応じて決めておきます。たとえば、子どもが小学校低学年ぐらいまでは2~3時間、それ以降は半日や1日単位で面会交流を行う例が多いようです。

また、特に親が多忙な場合には、予定どおりの日程で面会交流を行うことができない場合に、速やかに近い日程での再調整ができるようにルールを定めておきましょう。

(2)面会交流場所の制限

監護親の養育方針に反して、非監護親が子どもを不健全な場所に連れて行ってしまっては問題ですよね。そのようなことにならないように、面会交流場所を一定の範囲に制限しておくことも大事です。

たとえば遠出の範囲を決めておく、ゲームセンターなど行ってはいけない場所を決めておくなどが考えられるでしょう。

(3)子どもの受け渡し方法

面会交流を行う日に、子どもがどのような方法で非監護親のもとへ向かうかを決めておきます。非監護親が迎えに来る、監護親が送っていく、子どもが自分で向かうなど、当事者の関係性を踏まえて大まかなルールを定めておくことをおすすめします。

なお、交通費が発生する場合、どちらが負担するかについても決めておいたほうがよいでしょう。

(4)プレゼントなどに関するルール

面会交流の際に監護親の知らないところでプレゼントを渡す行為は、トラブルに発展しやすいということは想像できますよね。

プレゼントによって子どもの歓心を買おうとしているのではないかと思われる行動ですし、二人の親の金銭感覚の違いが、子どもに少なからず動揺を与える可能性もあります。

また、精神的に未熟な子どもだと、単純に、高価なプレゼントやお小遣いをくれない監護親を軽んじて、非監護親を必要以上に慕ってしまい、監護親と子どもとの関係に悪影響を及ぼす可能性があります。

そのため、面会交流の際に子どもに与えてよいお小遣いやプレゼントなどに関しては、金額や許可の要否などについて、あらかじめルールを決めておくことをおすすめします。

(5)特別な行事などに関するルール

入園・卒園・入学・卒業・運動会・クラブ活動の試合・誕生日などがある際には、普段の面会交流とは別枠で、非監護親の出席を認めることも考えられます。

こうした特別な行事の機会には、親同士が顔を合わせることにもなるので、あらかじめルールを定めておいたほうがトラブル防止につながるでしょう。

(6)LINEや電話などの連絡に関するルール

最近ではメール・LINEなどのコミュニケーションツールが発達しているので、非監護親と子どもの間でプライベートに連絡を取ることも容易になっています。

監護親の知らないところでメッセージのやり取りが行われないよう、普段の連絡に関するルールについても、離婚時に決めておくとよいでしょう。

(7)子どもに対して相手の悪口を言わない

これは、双方が守るべきルールと考えられます。

例えば、監護親が幼い子どもに対して非監護親の悪口を言ってしまうと、子どもは一緒に生活する親の気持ちを尊重し、「本当は非監護親に会いたいけど我慢しよう」と考えてしまい、面会交流を拒否することがあります。

このような事態は、子どもが健全に成長するためにも望ましくありませんよね。
夫婦間に確執があって離婚に至ったとしても、子どもにとっては父と母に他ならないので、その親子関係を損なうような相手の悪口を言うことは絶対に避けるようにしましょう。

(8)面会交流のルールに違反した場合の取り扱い

最後に、面会交流に関するルールの実効性を確保するため、ルール違反をした場合のペナルティーについても決めておくことをおすすめいたします。

ルール違反の程度に応じて、面会交流を一定期間中止するなどすると良いでしょう。

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