夫の浮気が発覚すると,離婚を考える人は多いでしょう。 しかし,相手が素直に離婚に応じてくれるとは限りません。また,離婚自体に合意をしても,慰謝料や財産分与等の条件で合意ができない可能性もあります。

当事者間の話し合いで解決しない場合には,裁判所で調停を行う方法をとることが考えられます。 裁判所の手続きと聞くと,「大事になる」「自分ではできないのではないか。」と躊躇しがちです。しかし,調停は弁護士を依頼せず,自分でもできるように制度設計がなされています。今回は,離婚調停をする方法をご説明します。

離婚調停を起こす前に準備するもの

相手の不貞行為を理由に離婚をするためには,不貞行為の証拠を用意しておく必要があります。証拠の例は,以下のようなものです

-肉体関係があったことがわかるラインやメールのやりとり

-不貞関係を認める内容の録音テープ

-ホテルや浮気相手の自宅等に宿泊していることがわかる写真

ー浮気相手と同居、生活をしている証拠

調停を申し立てる方法

①調停を行う家庭裁判所を確認する

調停は,どこの家庭裁判所にでも申し立てられるわけではありません。原則として,相手の所在地を管轄する裁判所となっています。インターネットで「相手方の住んでいる場所の地名+裁判所+管轄」と検索してみましょう。

②申立書と添付書類を準備する

調停を申し立てるためには、「家事調停申立書」を作成し、家庭裁判所に提出しなければなりません。申立書は,家庭裁判所ごとにひな形が用意されていますので,必要事項を埋めるだけで完成します。ひな形は家庭裁判所に直接足を運んで受け取ることもできますし,HP上でダウンロードが可能な場合もあります。申立書と一緒に,添付書類を提出する必要があります。具体的には,以下のとおりです。

・戸籍謄本

本籍地のある市区町村役場にて取得できます。郵送の手続きも可能です。

・収入印紙1200円分

コンビニや郵便局で購入できます。

・切手

いくら分の切手が必要になるかは,裁判所ごとにことなりますので,裁判所に電話をして聞いてみてください。

・収入証明(源泉徴収票や納税証明書)

婚姻費用や養育費を請求する場合に収入に関する資料が必要になります。自分の収入に関して,給与所得者は直近の源泉徴収票を提出し,自営業者等は納税証明書を提出します。納税証明書は,住所のある市区町村役所の税務課で取得できます。相手方の収入に関する資料は,裁判所が相手方に対して提出を促してくれます。

・年金分割のための情報通知書

年金分割を請求する場合に必要となります。最寄りの年金事務所で発行の手続きを行います。送付してもらうまでに3週間程度かかりますので,早めに手続きをしておきましょう。

③郵送または直接書類を提出する

④裁判所から期日の連絡がくる

相手方に対しても,期日が通知されます。

調停はどのように進むのか

調停では,男女1名ずつの調停委員が個室におり,夫と妻を一人ずつ交互にその部屋に呼んで,事情を聞きます。具体的には,離婚への合意の有無,離婚条件等について,確認や調整が行われます。1回の調停でかかる時間は,2時間から3時間程度です。調停が1回で終了することは珍しく,だいたい1か月後くらいに次の期日を決めて,そのときまでに双方が相手方の要求について検討してくることになります。

調停を有利に進める方法

調停は自分で申し立てて進めていくことができます。ただ,離婚条件についてどのような主張をするかということや,どのような点で譲歩をすべきか,すべきでないかということは,なかなか判断をするのは難しいです。そのため,不安な点に関しては弁護士に相談しながら進めていくことをお勧めします。