最近よく耳にする「モラハラ」とは、「モラス・ハラスメント」を意味しています。 モラハラは、言葉の暴力や態度により被害者に対して精神的な苦痛を与えるものであり、DVの一種といえます。

では、どのような行為がモラハラといいうるのか、具体的にご紹介します。

暴言を吐いたり高圧的な態度をとり、建設的な話し合いができない

夫婦が言い争いをしてしまった場合、通常であれば少し冷却期間をおいて話し合いをすれば解決できます。 しかし、モラハラ加害者は、「ふざけるな。」「お前がすべて悪い。」等と被害者を責め立てる暴言を繰り返し、話し合いにならないことが多いようです。 また、気に入らないことがあると、突然不機嫌になって舌打ちをする等、態度で被害者を委縮させるばかりで話し合いでの解決には至りません。

家事や育児は被害者がやって当たり前と考えている

共働きの夫婦が多い現代では、家事や育児を夫婦で協力し合うことが当たり前ですが、モラハラ加害者は、家事や育児は相手の仕事だと決めつける傾向にあります。 そのため、掃除が行き届いていなかったり、洗濯物が散らかっている等、家事や育児が完璧になされていないと、被害者を怒鳴りつけたり嫌味言います。なかには、数時間にわたって説教をするような加害者もいるようです。 このような行動は、相手の気持ちや大変さを想像しようとせず、自らの価値観を押し付けるものといえます。 また、モラハラ加害者は、自分の価値観を押し付ける傾向の一端として、「女のくせに」「男のくせに」といった男女差別発言が多いことも特徴です。

非を絶対に認めない

モラハラ被害者からよく聞く加害者の言葉が、「お前が怒らせるから悪い。」というものです。 もし加害者側に間違いがあっても、非を一切認めないばかりか、それを被害者の責任にして自分を正当化するようです。 配偶者が謝罪をしない、いつもよくわからないうちに自分が悪いことにされているという方は要注意といえます。

友人や家族の前で被害者のことを馬鹿にする

通常、友人や家族の前で配偶者を馬鹿にしたり恥をかかせるようなことはしません。 しかし、加害者は、被害者が自分よりも格下の存在であるという前提で行動をとっています。そのような関係性を周囲に知らしめ、確固としたものにするためにも、人の前で被害者の悪口を言ったり馬鹿にするような言動をするようです。 友人や家族から配偶者の言動について心配されるようであれば、配偶者の行動はモラハラに該当する異常なものである可能性があります。

無視をする

夫婦喧嘩の際、一定期間お互いに口をきかなくなるということはあるかと思います。 しかし、それが合理的な理由なく、被害者に精神的な苦痛を与えるために繰り返されている一方的な無視である場合には、モラハラ行為といえます。

無視は数日~数か月に及ぶようです。一緒に暮らしている中で、無視され続けることは非常に辛いものです。その結果、被害者が謝罪して、関係性として加害者が上に立つようになっていくものと思われます。

束縛をする

モラハラ加害者は、配偶者は自分の所有物であるかのような感覚でいます。 そのため、配偶者の行動を監視して束縛しようとする加害者がいるようです。具体的には、休日に1人外出させない、友人と会うときも時間を決められる、メール返せないと何度も電話が来る等の行動としてあらわれます。

また、被害妄想ですぐに浮気を疑われ、暴言を吐かれることもあるようです。 このような行動をとっている加害者は、自分の行動を愛情に基づいたものと認識しており、DVに当たるものとはまったく考えていません。

モラハラの加害者が上記のすべての行動をとるわけではなく、人によって当てはまる項目が違ったり、行動にも程度の差があります。

いずれにしても、上記のような行動は、冷静になって考えると、とても夫婦関係を続けられるパートナーの行動ではありません。 しかし、子どもから親を奪ってしまったらかわいそう、離婚したら経済的に生きていけない等、さまざまなしがらみで我慢を続けて感覚が麻痺してしまう被害者も多いのが実情です。

また、配偶者によるモラハラが日常的なものになっていると、被害者が追い詰められ、自分が被害を受けているという認識を持つことも難しい精神状態になっていることも少なくありません。 結果として、身体や精神に不調を来してしまう被害者の方も見てきました。

一度、精神的な病気にかかってしまうと、その回復までには長い時間がかかりますし、加害者から離れた後もさまざまなトラウマに苦しむことになります。

子どもについても、同様に影響を受けてしまうことが少なくありません。子どものためを思えば、我慢をせずに早期に環境を変えた方が良い場合もあるのです。

話を聞いてくれる人がいるというだけでも精神的な負担は軽くなります。 まずは、一人で悩んでいるのではなく、周囲や専門家に話をしてみましょう。