配偶者の浮気が発覚した場合,きちんとした証拠をつかむことができれば慰謝料が請求できます。しかし,その後の夫婦関係や子どもへの影響などを考えると,むやみに行動できないという方も多くいらっしゃいます。

そこで,そんな皆さんが方針を決めるためのヒントになるよう,請求するにはどうしたらいいの?慰謝料はいつまで請求できるの?などの疑問を解説します。

請求できる相手

配偶者はもちろんですが,浮気の相手にも請求することができるのが通常です。

請求の方法

一般的には,最初は直接会ったり電話でやりとりをして,話し合いで解決できるかどうかを試してみる方が多いかと思います。 相手が応じない場合は、内容証明郵便を送り,それに対する相手の反応に応じて示談交渉、民事調停、訴訟などを決める方がよいでしょう。 内容証明郵便は,郵便局がどんな内容の手紙をいつ送ったということを証明してくれるものとなっています。書留と同じように直接渡しますので,届いていないという言い訳を相手にさせないよう,追跡もできるようになっています。 民事調停は,訴訟とは異なり,裁判所で第三者を介して行う話し合いです。弁護士に依頼しなくても手続きが利用しやすいようになっていますので,ご自分で手続きを行いたい場合にはこの方法を検討してみるとよいでしょう。 

配偶者との離婚を望んでいるかどうか,交際の中止を約束させたいか等,請求を行う目的によっても戦略は異なりますので,行動を起こす前に弁護士に相談をしてみるのがお勧めです。

不貞行為の証拠集め

慰謝料の請求をする際,相手が自白すればよいのですが,そうでない場合には,不貞があったことをこちらが証明する必要があります。不貞をした配偶者やその交際相手は,こちらが思ってもいないような言い訳をしたりして,責任を逃れようとすることが少なくありません。 そのため,相手を問い詰めて,警戒してしまう前に,証拠をおさえておくことが重要です。

では,具体的にどのような証拠が考えられるでしょうか?

ラブホテルに配偶者と不倫相手が出入りする現場写真が取れると一番良いのですが,探偵事務所等に依頼しない限り撮ることは難しいかと思います。その際には,きちんとした探偵事務所を選ぶことも大切です。 自分で証拠を集める方法としては,携帯電話のLINE・メールの履歴や写真を確認される方が多いです。SNSへの投稿で発覚するような場合もあります。

単なるデートだけでなく,肉体関係があったことがわかるような内容であることが重要ですし,証拠が消されないように写真をとって保存する等しておく必要があります。

 

時効

時効とは,この期間を経過した場合には,相手がこの期間の経過を理由として義務を免れることができるというものです。民法では,不貞行為のような不法行為に対する慰謝料請求は,被害者が損害及び加害者を知った時から3年間とされています(民法724条)。そのため,不貞発覚から3年経過すると,相手から支払いの義務はないと言われてしまうことが通常です。

逆にいうと3年間は猶予がありますので,感情的には不貞が発覚してからすぐに何らかの行動をとりたくなってしまうかとは思いますが,請求をしなければいけないわけではなく,方針をじっくり考える余裕はあります。なお,不貞が原因となって離婚した場合の離婚の慰謝料については,離婚のときから3年となります。この場合の請求の相手方は,配偶者となります。

まとめ

慰謝料請求の際は,浮気されたことへの怒りがわいてしまうでしょう。しかし,怒りに任せて行動するのではなく,証拠集めや弁護士に相談するなどして,後で後悔しないように行動することが大切です。そうしないと,不貞について言い逃れをされかつ相手から離婚を請求されるような,踏んだり蹴ったりの状況にもなりかねません。まずは落ち着いて行動できるよう,周囲や専門家に相談してみることをお勧めします。