面会交流とは,親が別居や離婚をしている場合に,離れて暮らしている親と子どもが面会したり,電話やメール等を通じて交流することを言います。親が別居や離婚をしているということで対立関係にある場合が多く,それが原因となって面会交流を円滑に行うことができないケースが少なくありません。

子どものことを最優先に考え,協議を進めていくことが必要です。このページでは,協議をする際の基礎知識についてご説明します。

離婚協議の方法

まずは当事者間で話し合いをするのが通常です。連絡をとることができない場合や当事者間で協議がまとまらない場合には,裁判所の「調停」制度を利用することができます。

裁判所の手続きと聞くと,ハードルが高い難しい手続きであると感じる方も多いようです。しかし,調停はご本人でも利用しやすいようになっています。例えば,定型の申立書がホームページからダウンロードできるようになっていますし,手続きについてわからないことがある場合には,家庭裁判所に電話をしたり訪問をして教えてもらうことができます。費用も数千円程度で行うことができます。

また,調停では,調停委員という裁判所の臨時職員を介して話をしますので,基本的に相手と直接話をする必要がなく,心理的な負担も軽減されます。

調停の難しい点は,あくまでも話合いの場であるため,合意ができない場合には紛争が残ってしまうという点です。調停で合意できない場合には,「審判」という手続きに移行させることができます。審判は,話し合いではなく,裁判所が面会について決める手続きですので,何らかの解決方法が提示されることとなります。

子どもとの面会交流の頻度

面会交流の頻度や方法については、法律上の決まりはありません。当事者間で合意ができ,それが子どもの生活に支障がない範囲であれば,どのような頻度でも合意することが可能です。面会について進んでいるといわれる欧米では,隔週の週末に宿泊を伴う面会を行うというような取り決めをすることが多いようです。

日本では,月1回程度,宿泊を伴わない面会をするという内容になることが多いです。

子どもとの面会の約束が守られない場合にとることができる手段

貸したお金を返すといった約束が守られない場合には,預金を差し押さえたりして,強制的に徴収する手段が準備されています。 しかし,子どもは物ではありませんので,強制的に連れてきて会わせるような制度はありません。間接的に強制する制度として,裁判所が子どもを会わせない親に対して,会わせない場合には1回について数万円を支払えと命じる制度はありますが,認められるケースは多くありません。

親同士で日程を調整したり,子どもの受け渡しで顔を合わせることが難しい場合には,面会交流を支援するNPO法人を利用する方法をとることがあります。

名古屋では,FPICという団体を利用することが多いです。

面会交流で子どもに会うために注意すると良い点

面会をしたいのにさせてもらえない方の相談をお受けしていて良くお聞きするのが,「子どもに会うために相手の機嫌をとらないといけないのか?」「相手の言いなりにならないといけないのか?」といったやりきれなさです。

実際に,子どもとの交流は,子どもを監護している方の親の意向に大きな影響を受けてしまいます。「自分も親なのに」という気持ちや子どもに会えない寂しさを抑えることは容易ではありませんが,一度紛争を激化させてしまうと,収拾が難しくなってしまいます。

あくまで子どもと会うためと割り切り,感情的にならずに,長期的な視点をもって話し合いができることが望ましいでしょう。ただ,心身に不調を抱えてしまう方も多いですので,周囲から精神的に支えてもらう環境を整えることをお勧めします。