離婚を決めた際の子どもへの伝え方

離婚を決めた際の子どもへの伝え方

子どもの年齢が、0歳であろうが成人間近であろうが、親の離婚は子どもに影響を与えます。

離婚自体は珍しいものではなく、夫婦が離婚に至る理由も様々です。どのような理由であれ、離婚による大切なわが子への影響が抑えられるよう、また、少しでも精神的な負担やストレスの軽減になるよう、伝えるときの注意点をご紹介します。

離婚を伝えることは、子どもが離婚を受け入れていくための第一段階です。慎重に行いましょう。

まずは、やらないほうが良いこと

・嘘はつかないようにする

離婚を伝える際、嘘は控えましょう。私たちも大きな嘘をつかれたら、その人を信じられなくなってしまいますよね。子どもも同じです。離婚時は小さかった子どもが、周りの友人には父親がいるのに、自分にはいないことに気付いてしまったとき、「パパは病気で亡くなったの」などと咄嗟に言ってしまうかもしれません。しかし、後々嘘だと伝わってしまったとき、もしかしたら母親のことが信じられなくなってしまうかもしれません。子どもは思っていた以上に敏感で様々なことを感じ取っています。小さいからまだわからないだろう、離婚することを伝えたら悲しむかもしれない、良かれと思ってついた嘘が、後々子どもを苦しめることに繋がりかねません。すぐに答えることができない質問をされることもあるかもしれません。そのようなときには、「伝え方がすぐに思いつかないから、少し考えさせてね。」と時間をもらって、適切な伝え方を考えるようにしましょう。

・離婚を子どものせいにしない

親が離婚すると、子どもは少なからず「自分に原因があったのではないか」と考えてしまうようです。「自分は捨てられた」と感じてしまう子どももいるでしょう。子どものせいではないことを伝えるための文言も考えておき、しっかりと大事な大事な子どもであると伝えましょう。また、離婚に際して、親は少なからず「離婚することが子どものため」だと思っていることが多いです。しかし、それを子どもが理解することはなかなか難しいかもしれませんので、伝えるかどうか、伝えるとしてどう伝えるかということには注意が必要です。

・元パートナーの悪口を言わない

血の繋がらない夫婦は離婚すれば他人となります。しかし、子どもにとっては、代わりのいないたった2人の血の繋がった親です。そんな相手の悪口を子どもに言うことで、自分の一部を否定されているように捉えてしまう子もいるかもしれません。また、誰しも完ぺきな人はいません。悪いところよりも、良いところに目を向ける子どもになって欲しい、そう思っているのであれば、自ら実践して背中を見せるためにも、元パートナーに関しても良いところを伝えていく方が良さそうですね。

子どもの年齢や性格に合わせて、嘘のない範囲の伝え方を、事前に考えておくのがベストでしょう。

両親が離婚することを伝えられた子どもの反応は、「離婚が信じられないと驚くケース」と「両親の離婚が予想できたケース」の2つに分かれると言われます。どちらのパターンも子どもにとって負担がかかることには変わりありませんが、受け入れることや立ち直るまでの時間に差が出る可能性があります。子どもの性格やどこまで感じ取っているかを考え、どのように伝えると短い期間で受け入れ、立ち直ることができるのか、可能な限り影響が少なくなったり、子どもの人生にとってプラスになるように伝えていきましょう。そのためには、伝えるタイミングも大事になってきます。

伝えるタイミング

転校をする必要がある場合は、子どもの性格や学校での立ち位置なども配慮して、伝えるタイミングを選択することが重要です。学期途中に転校するのか、それとも新しい学年に切り替わる時に転校するのか、子どもの性格上、いつ伝えることで精神的な負担が少なるのかを見極めて伝えましょう。

また一緒に暮らさなくなった親からのケアとして、「会いたくなったら会える」、「両親の大切な子どもであることは変わりない」ということを話してあげるのも不安を取り除けると思います。

離婚内容によっては、子どもは離婚できてよかったと前を向ける場合もあるようですが、これからの自分はどうなるのか不安に思うこともあるでしょう。しっかりとどちらが親権を持つのか、どこに住むのか、親の両親などが子育てを手伝ってくれるのかなど、伝えられる範囲で伝えてあげることも子どもが安心する材料になります。
もちろん、子どもに関心を示してじっくりと話を聞くこと、一緒に遊ぶことや抱きしめることも有効な手段です。
また、子どもと一緒に食事を取たり散歩をしたりして、しっかりとコミュニケーションを取ることで、子どもと向き合うことが出来ます。

離婚に伴ってどうやっても子どもが抱えやすい負担

離婚に伴ってどうやっても子どもが抱えやすい負担があります。簡単に分けると以下の3つです。

・親とすれ違いがおこる
・家事の手伝いなどで勉強時間が確保しにくい
・親の再婚相手との関係に悩む

ひとり親になることで、どうしても経済面から外に出て働くことが増えるでしょう。コミュニケーションを取る時間が減ると、その分、子どもの考えていることを十分に把握したり理解できなくなり、すれ違いが起きることがあります。すれ違いが起きると、お互いいらいらしてしまうでしょう。ストレスが溜まりやすくなり、悪循環にもなります。

短時間でもいいので1日に1回、学校での出来事や子ども自身の気持ちを聴く時間が作れるように、周りに協力を求めていきましょう。

ひとり親家庭の子どもとのコミュニケーションのために、相談に乗ってくれる機関もあるようです。

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