妻側の経済力に依存した夫との円満離婚事例
Profile
プロフィール

妻(依頼者)
年齢
50代
職業
経営者

夫
年齢
50代
職業
会社員
ご依頼の経緯
依頼者(女性)は50代の夫との離婚を希望していました。依頼者の家族が経営者であることから、経済的に夫が依頼者側に依存してきた経緯がありました。そのため、依頼者は夫が離婚に応じない可能性や、妻名義の自宅から出ていくことを拒否するのではないか、また多額の金銭を請求してくるのではないかと懸念していました。子どもたちは既に独立しており、その点での障壁はありませんでした。
当事務所の対応
依頼を受けた後、まず夫と直接対話する機会を設けました。この面談では、依頼者にとって結婚生活の継続が難しいこと、離婚の原因がどちらにあるかという議論は建設的でないこと、そして法的に見て夫側からの財産分与請求は困難である点などを丁寧に説明しました。3時間以上にわたる対話を通じて、夫の立場や感情に配慮しながらも、現実的な解決の方向性を示しました。
また、実務的な側面にも配慮し、独立した子どもたちの協力を得て、夫の新たな住居の選定や引っ越しの手配など、離婚後の生活についても具体的な提案を行いました。夫が新生活を始めるための現実的な道筋を示すことで、離婚への心理的障壁を軽減する工夫をしました。
結果
丁寧な説明と実務的なサポートが功を奏し、夫は早期に離婚に応じることとなりました。依頼を受けてから1ヶ月以内という短期間で、当事務所が作成した離婚協議書に夫の署名押印を得ることができ、円満に離婚が成立しました。当初懸念していた高額な金銭請求や自宅からの退去拒否などの問題も発生せず、依頼者の希望通りの条件で離婚手続きを完了することができました。
弁護士のコメント
この事例では、「対立」ではなく「対話」を重視したアプローチが成功の鍵となりました。特に経済的な依存関係がある夫婦の離婚では、単に法的な権利関係を主張するだけでなく、相手の立場や感情、そして将来への不安にも配慮することが重要です。
3時間以上かけた丁寧な説明は、一見すると時間がかかるようですが、結果として依頼から1ヶ月という短期間での円満解決につながりました。これは、訴訟や調停などの法的手続きに比べ、はるかに速やかで双方にとって精神的負担の少ない解決方法です。
また、子どもたちの協力を得て引っ越し先を探すなど、離婚後の具体的な生活設計までサポートしたことも、相手方の不安を払拭し、早期解決に貢献したと考えられます。
当事務所では、法的な側面だけでなく、依頼者と相手方の人間関係や将来設計も含めた総合的な解決策を提案しています。この事例のように、丁寧な対話と現実的なサポートによって、当初予想された困難を回避し、円満な解決に導くことが可能です。
※本事例は実際の解決事例を元に、個人情報保護の観点から、個人が特定されないよう一部修正・編集を加えております。事案の本質を損なわない範囲で加工していますが、解決プロセスと結果は実際の事例に基づいています。
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