解決事例

ご依頼の経緯

夫からのDVやモラハラに長期間悩まされてきた依頼者（女性）が、子どもの将来も考え、離婚を決意。しかし、夫との直接の話し合いが困難な状況であったこと、共有名義の不動産の処理方法、そして子どもと夫の面会交流の在り方について不安を抱え、当法人へご相談いただきました。

当事務所の対応

夫は当初、離婚に難色を示し、依頼者との直接交渉を迫るなど精神的負担を与える行為を続けていました。当法人の弁護士が依頼者の代理人として毅然とした対応をとると、夫も自身での対応を諦め、弁護士に依頼。代理人同士での冷静な交渉が可能となりました。

具体的な交渉において、以下の論点について合意に至りました。

財産分与

共有名義の不動産については、依頼者が子どもと共に住み続けることを希望していたため、将来的にはローンを借り換えることを視野に入れつつ、依頼者のリスクを最小化した形で引き取る内容で合意しました。

慰謝料

夫のDVやモラハラ行為に対する賠償として、150万円以上の慰謝料を支払う内容で合意に至りました。

面会交流

依頼者が直接夫と連絡を取っての調整が困難であること、また子どもと夫が二人きりで会った場合の安全確保に懸念があったことから、面会交流を支援する第三者機関に依頼する内容で合意しました。これにより、依頼者の精神的負担を軽減しつつ、子どもと父親の関係を適切に維持できる環境を整えました。

結果

当事務所の調整により、当初は裁判まで発展すると思われていた事案が、依頼から約2ヶ月という短期間で協議離婚として解決しました。子どもたちの状況や意向を反映した監護体制が整えられ、ご依頼者も適切な財産分与を受けることができました。

ご依頼者は精神的な負担から解放され、新たな生活をスタートすることができました。また、夫も自分の考えが尊重されたと感じたことで、協力的な態度へと変化し、今後の子どもとの関係に前向きに取り組む姿勢を示しました。依頼者は精神的な負担から解放され、子どもとともに新たな生活をスタートさせることができました。第三者機関を介した面会交流により、夫との接触機会が最小限に抑えられ、依頼者の心の平穏が保たれています。また慰謝料を確保できたことで、新生活の経済的基盤を固めることにも成功しました。

弁護士のコメント

この事例では、DVやモラハラという目に見えない傷に長年苦しんでこられた依頼者の勇気ある決断を、法的側面から全力でサポートできたことを嬉しく思います。特に共有名義の不動産問題は、離婚後の生活基盤に直結する重要な問題です。依頼者とお子様が安心して暮らせる「居場所」を確保できたことが、私たちにとっても最大の喜びでした。

面会交流についても、お子様の福祉を第一に考えながらも、依頼者の心身の安全を守る方法を模索した結果、第三者機関という選択肢にたどり着きました。どんな困難な状況でも、諦めずに一緒に解決策を見出していく姿勢こそが、私たち弁護士の使命だと再確認させていただいたケースでした。

依頼者様の「新しい人生の一ページ」に寄り添えたことを光栄に思います。これからも安心してご相談いただける弁護士であり続けたいと思います。

※本事例は実際の解決事例を元に、個人情報保護の観点から、個人が特定されないよう一部修正・編集を加えております。事案の本質を損なわない範囲で加工していますが、解決プロセスと結果は実際の事例に基づいています。