解決事例

ご依頼の経緯

依頼者（男性）は、長年連れ添った妻に複数の不貞相手がいることが発覚し、大きなショックを受けました。特に、不貞相手の中には依頼者の知人も含まれており、精神的な打撃は計り知れないものでした。依頼者は妻との円満な離婚を望むとともに、不貞相手に対する適切な慰謝料請求も希望して当法人の弁護士に相談されました。

当事務所の対応

妻との離婚協議

担当弁護士は、依頼者の意向と事案の性質を詳細に検討した結果、まず妻との離婚協議を先行させ、その後に不貞相手への請求を行うという段階的なアプローチを提案しました。妻の不貞行為は、単なる一時的な浮気ではなく、複数の相手と長期間にわたって継続されていた点、依頼者の知人も含まれていた点など、極めて悪質性の高いものでした。この事実を踏まえ、通常であれば依頼者側から妻に対して慰謝料を請求できる状況でした。

しかし、離婚協議を円滑に進めるための戦略として、妻側が財産分与請求を放棄するという条件と引き換えに、依頼者側からの慰謝料請求を行わないという提案を行いました。これにより、長期化しがちな離婚協議を比較的短期間で合意に至らせることに成功しました。

不貞相手への請求

離婚成立後、複数の不貞相手に対して慰謝料請求を行いました。弁護士は証拠の収集・分析を徹底的に行い、各不貞相手の関与の程度や経済状況を考慮した上で、適切な請求額を設定しました。

結果

妻との離婚は、財産分与請求の放棄を条件として円満に成立しました。その後、複数の不貞相手に対する慰謝料請求も順調に進み、最終的に合計500万円以上の慰謝料の支払いを受けることができました。依頼者は、精神的ダメージから徐々に立ち直り、新たな人生のスタートを切ることができました。

弁護士のコメント

この事例で特に心がけたのは、依頼者の心の傷を最小限に抑えながら、法的に適切な解決を図ることでした。長年連れ添った配偶者の裏切りは、計り知れない精神的苦痛をもたらします。特に知人も含めた複数の相手との不貞行為は、信頼関係の根幹を揺るがすものでした。

戦略的に妻との離婚を先行させたことで、感情的な対立を避け、その後の不貞相手への請求をスムーズに進めることができました。特に印象的だったのは、依頼者様「お金の問題ではなく、けじめの問題」とおっしゃったことです。この言葉に、深く傷ついた心の奥にある誠実さと人間としての尊厳を感じました。

500万円という金額は、失われた信頼や受けた精神的苦痛に完全に見合うものではないかもしれません。しかし、この解決が依頼者様の新しい人生への一歩を支える力になれば幸いです。どんな困難な状況でも、誠実に生きてこられた方が報われる社会であってほしいと、弁護士として強く願っています。

※本事例は実際の解決事例を元に、個人情報保護の観点から、個人が特定されないよう一部修正・編集を加えております。事案の本質を損なわない範囲で加工していますが、解決プロセスと結果は実際の事例に基づいています。