妊娠中に離婚するケースの原因と対処法

妊娠と離婚。この二つの言葉は対極にあるような感じがしますよね。

大切な相手との大切なわが子を身ごもっているときに、離婚を選択肢に入れなければないない状況って、どのようなことがあるでしょうか。

今回は、妊娠中に離婚を考えるような助教になってしまう原因と対処法についてお伝えしていきたいと思います。 

妊娠期間中に離婚を考える男女別の理由

男性の場合

  • 疎外感を感じてしまう
  • 性行為を我慢できずに浮気
  • 身体的なスキンシップを断られる
  • 大きくなる妻のお腹を奇妙に感じる
  • 親になることを急かされる

女性の場合

  • 妻を労らない発言
  • 妊娠による不調を受け入れてもらえない
  • 身体の接触を拒みたくなる

男性としては、今まで2人だけの関係だった中に、新しい命をパートナーに授かり、喜ばしいことではあっても、身体的にも精神的にも負担のない男性側としても無意識のうちに自分の大切なパートナーとの大切なわが子とはいえ、どこか他人事になってしまうのかなと感じます。親としての責任を果たすための心の準備が追い付いていないともいえそうですね。

女性側としては、身体的にも精神的にも大きな負担があり、身体に大切な命を授かったと身をもって感じる日常が訪れます。その中で、2人の子どものことであるのに、どこか他人事な男性の態度に違和感を感じたり、すれ違いをストレスに感じて、「出産後にこの人と一緒に育児ができるのだろうか?」とパートナーとしての資質にまで疑問を持つようになってしまうケースもあります。また、ホルモンバランスの乱れから、自分自身の感情をコントロールすることが難しくなり、二人の関係をより難しいものにしてしまうこともあります。

関係を修復したい場合の対処法

  • 妊娠中に起こりうる変化と対処法を相手に伝える
  • 未来に向けての前向きな話し合い
  • 相手を労る言葉をかける

正直なところ、男性側の心が追い付いていない現状を、男性本人がどこまで自覚しているのか、が大切な観点になってくるでしょう。また、女性の身体に起こっている大きな変化による影響を甘くみてもいけません。

妊娠中や出産後の大変な時期に、どれだけ協力的だったかということは、それから続いていく結婚生活に大きな影響を持っています。男性側としては、結婚を決意した時のパートナーを大切に思う気持ちを少しでも思い出す努力をしてみるのも1つでしょう。妊娠した状態を試す教室もあるでしょうし、大切なパートナーとこれから助け合って生きていくために、恥ずかしがらずに参加してみましょう。

女性側としては、自分自身の状態をまず言葉に表すことができるよう、まとめてみてください。そして、パートナーの性格やルーティンなどを把握し、自分の状態を相手が受け止めやすいように言葉にし、伝わるような話し方をしていく努力をしてみてもいいかもしれませんね。このことは、育児が始まってからもとても大切になります。うまく伝えられないからと我慢をして自分を犠牲にしてしまうのではなく、感情的になったり相手を責めることなく交渉ができるようになると、夫婦関係だけでなく、人生の質が高まります。

そして、何より、一人で悩んでしまうことは妊娠中の身体に大きな負担をかけてしまいます。カウンセリングを受ける等して、溜め込まないようにしましょう。(家族や友人への相談は、相談相手を選ばないとよけいにこじれてしまうことがありますので、慎重にするようにしましょう。)

妊娠中に離婚をするときの注意点

関係の修復がどうしても難しい場合は、離婚もやむを得ません。大切なわが子のため、離婚をするときに考えていく必要なあることをいくつかお伝えしたいと思います。

・親権

出産前に離婚届の提出が行われた場合、原則として、母親が子どもの親権を取得します。

子どもの父親はいないことになってしまうのかと不安になりますよね。法律上、離婚が成立してから300日以内にお腹の子どもが生まれた場合、その子どもは元配偶者との間の子と推定されますので、元配偶者が「父」として戸籍に記載されます。その結果、元配偶者には、子どもに対する扶養義務が発生し、養育費の請求ができます。

なお、出産後に離婚をする場合には、親権について取り決めをしてから離婚をすることになります。

・養育費

シングルマザーとして、育児をしていくには、身体的にも精神的に金銭的にも大きな負担があります。

離婚の条件として、養育費についてしっかりと取り決めを行うようにしましょう。それ以外にも、児童扶養手当や医療費の助成・母子福祉資金などの貸し付けと様々な制度があるため、各関係窓口に相談してみましょう。

・面会交流

面会交流とは、離婚後や別居中に、子どもと同居していない親と子どもが面会を含む、親子としての交流を行うことです。

お子さんが小さいうちは、実際には、お母さんも同席しないと面会ができないということになってしまうケースがほとんどです。関係者のストレスがなるべく少なくなるように、面会の頻度や方法について決めていくことが大切になります。

面会交流の方法について明確なルールはありませんので、将来的に面会交流の方法について揉めたくない場合には、離婚協議書など、書面化しておくとトラブルが少ないでしょう。

 

妊娠中や出産直後の離婚協議は、精神的な負担が大きくなってしまいがちです。

無理をしずぎず、専門家に依頼することも視野に入れて考えてみるようにしてください。

 

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