シングルマザーが直面する苦労とその解決方法
厚生労働省の「令和元年(2019)人口動態統計の年間推計」によると、2019年には58万3,000組が結婚している一方、21万組が離婚しています。
離婚後、シングルマザーとして一人で子育てをしながら生計を立てる方も珍しくありません。
離婚をすると、「離婚してストレスが減った!」と配偶者との悩みからは解放される一方、「一人で子どもを育てることがこんなに大変だったとは」「想像していたよりはるかに苦労が多い」と感じるシングルマザーの方も多いようです。
今回は、シングルマザーの方が生活の中で苦労していることや、直面しやすい苦労や解決方法について、説明します。
シングルマザーの苦労
以下のようなことで悩む方が多いようです。
- 家計が苦しい
- 子どもとの時間が少ない
- 仕事と育児の両立が厳しい
- 保育園や幼稚園のイベントに参加できない
- 相談できる相手がいない
- 1人の時間を取りにくい
- 偏見の目
シングルマザーとして生活していくうえで仕事は不可欠です。仕事に加えて食事の準備、洗濯、掃除など、他の必要な家事を全て一人でするとなると、時間は本当にありません。仕事をしながらの一人での育児だと、やるべきことが山ほどあります。その結果、子どもと過ごす時間が少なくなってしまい、「子どもに寂しい思いをさせている」と感じてしまうシングルマザーの方が多いようです。
また、休む間もないハードワークで体も疲れるので、優先順位の高いこと、つまりは子どもを食べさせたり、寝かしつけることだけを必死でこなして、家の掃除や片付けまで手が回らなくなってしまいがちです(離婚するしないに関わらず、子どもがいるとそうなってしまうことが多いですが)。
苦労を軽減し生活を充実させるためのアイデア
上記のような状態を回避するために、どんな方法が考えられるでしょうか?
少しでも条件の良い就職先を見つける
給与の面だけでなく、子どもの急病等でも休みがとりやすい職場環境の就職先を見つけると、生活を送りやすくなります。シングルマザーの方は、一生懸命短時間で成果をあげようとする方が多いので、積極的に採用しているという企業の声を聞くこともあります。社長が離婚を経験している場合など、気持ちを理解した上で配慮してくれることもあります。
自分に合う企業に出会うことは簡単ではありませんが、お互いのニーズが合う企業を選んだ上で、成果で環境を作り出していけると良いでしょう。
機械に頼る
洗濯乾燥機や食洗器など、生活が少しでも楽になるものを活用すると、余裕を生み出せます。初期費用はかかりますが、中古のものを利用することで抑えることもできます。
「頑張ればできる」と無理をしてしまうと、それが大きな負担になります。費用を考えることも大切ですが、自分への負担を軽視せず、余裕を持つための投資も大切です。
悩みを吐き出せる場所を作る
実家の親には心配をかけたくない、状況の違う友達には相談しづらいこともあるでしょう。1人で抱え込んでしまうと、ストレスが溜まり、日々の生活を楽しく送ることが難しくなることがあります。
そうならないよう、気軽に話ができるコミュニティを見つけておくと安心です。シングルマザーの支援団体や公共の相談窓口、シングルマザーのコミュニティが各所にあります。弊所でも、子育てや生活の悩みを話せる場を作る企画を進めています。
コントロールできないことを割り切る
シングルマザーの増加やドラマ、映画などによって理解は深まっていますが、偏見を持つ人も一定数います。そうした人たちの言動で傷つくことがあっても、その行動をコントロールすることはできません。しかし、自分や子どもがどのような選択をするかはコントロールできます。
自分たちが幸せになることを目標にし、周りの言動をどのように受け止めるか主体的に選択していきましょう。
まとめ
シングルマザーになると、お金・子供・住居・苗字変更・精神面など、さまざまな問題に直面します。しかし、それらに対して慌てず、制度やサービス、周囲の支えを借りながら一つずつ対処していきましょう。
また、シングルマザーになる前に不安を少しでも減らすために、離婚に向けてできる限りの準備をしておくことをおすすめします。