離婚式とは？別れを前向きに祝うセレモニー
離婚式とは、別れを決意した夫婦が、親族や友人たちの前で前向きな再出発を宣言するセレモニーです。
年間の離婚件数が約20万組に達し、離婚が一般化してきた現在では、以前よりも実家や職場の理解が得やすくなり、前向きな離婚を選ぶ夫婦が増えています。
離婚式で堂々と離婚を宣言することで、周囲からの気遣いや心配が減り、新しい人生の再出発を踏み出しやすくなるといわれています。
離婚式の流れ
離婚式について調べてみると、「離婚式プランナー」として活動している方がいたり、離婚式に関する書籍が出版されていることがわかりました。では、実際に離婚式はどのように進められるのでしょうか？
離婚式の計画の進め方
離婚式の計画は結婚式と似ており、離婚式プランナーに依頼することも可能です。結婚式とは異なり、離婚式では夫婦のどちらかと離婚式プランナーの二人で打ち合わせを行うこともあります。
離婚式の一般的な流れ
- 司会者からの挨拶
- 裂人（さこうど）の挨拶
- 友人代表のスピーチ
- 離婚届への署名捺印
- 結婚指輪をつぶす
- 会食
- 旧郎のブーケトス
- パイ投げ（色くずし）
司会者からの挨拶
離婚式は、夫婦が入場して開始されます。旧郎と旧婦が参列者に向けてそれぞれ挨拶をします。結婚式では仲人が務める挨拶は、離婚式では「裂人（さこうど）」が行います。裂人は夫婦を引き裂く人物ではなく、共通の友人が務め、二人を応援するような話をします。
離婚届への署名捺印
参列者の見守る中で旧郎・旧婦が離婚届に署名捺印します。その後、「離婚を誓うか？」との問いかけに答え、旧郎・旧婦が宣誓します。
結婚指輪をつぶす
結婚式でのケーキカットに代わり、離婚式では結婚指輪を木製ハンマーでつぶすことで夫婦最後の共同作業とします。つぶされた指輪が掲げられると、参列者から拍手が送られます。
会食と歓談
披露宴のように歓談の時間があり、参列者と旧郎・旧婦が思い出を語り合います。出会いから離婚に至るまでのスライドショーが流れることもあります。
旧郎のブーケトス
結婚式では新婦が行うブーケトスを、離婚式では旧郎が行います。花は「円満な関係」を意味するユリオプスデージーで、受け取った人は円満な離婚をできるとされています。
パイ投げ（色くずし）
お色直しの反対で「お色くずし」として双方がパイを投げ合うこともあります。白いパイで元の色に戻すことで、夫婦生活による色をリセットする意味があるとされています。
離婚式を行う理由
結婚式は女性の希望が多いのに対し、離婚式は男性が希望することが多いといわれています。気持ちにけじめをつけるために、離婚式を行いたいと考える男性が多いようです。
たとえうまくいかなかった夫婦生活であっても、最後に二人の楽しい思い出を壊さず、円満に別れるために離婚式を行うケースが増えています。また、離婚式を通じて離婚条件を周囲に証人として守ってもらいやすくすることも目的の一つです。
離婚式の打ち合わせを通して、自分たちの離婚理由やお互いの気持ちが明確になり、円満離婚につながるケースもあります。
離婚式を行うべきかの判断
離婚式を行うべきか否かは、流行に流されずに冷静に判断することが大切です。呼ぶ人や規模、離婚原因を慎重に考え、元配偶者との関係や友人関係に影響が及ばないようにしましょう。
