婚姻費用分担請求をする方法

家事や育児に追われていると、仕事をするのが難しいと思います。
その場合、パートナーから金銭を受け取らなければ、生活するのは現実的に難しいでしょう。
夫婦が別居している場合でも、基本的に収入の少ない側は収入の多い側に対して、婚姻費用として金銭を請求することができます。
これを婚姻費用分担請求(こんいんひようぶんたんせいきゅう)といいます。

今回の記事では、婚姻費用として請求できる項目や、請求をする具体的な手順などをご紹介します。

婚姻費用として請求できるもの

婚姻費用として請求できるものは以下のとおりです。

・生活費(食費、光熱費など)
・住居費(家賃、家の修繕費など)
・医療費(病院にかかった際の診察費、薬代など)
・子供の学費
・常識的な範囲内での娯楽費、交際費

夫婦はそれぞれの収入や財産に応じて婚姻費用を分担しなければなりません。
戸籍上の夫婦であれば、たとえ別居していてもこのこれらの金銭を払う義務があります。

婚姻費用分担請求の具体的な流れ

婚姻費用を請求する場合、まずは夫婦で話し合って金額や支払い方法を決めていきましょう。
このとき、後々トラブルになる事態を防ぐため、決まった内容は必ず書面に残しましょう。
話し合いで決まらなければ、家庭裁判所に調停を申し立てます。

婚姻費用分担を請求する調停を申し立てる手順を解説します。

書類を用意する

婚姻費用分担請求の調停を申し立てるときに必要になる書類はこの4つです。
・夫婦それぞれの戸籍謄本
・婚姻費用の分担請求調停の申立書
・確定申告書や給与明細など、申立人の収入に関する資料
・相手方の収入に関する書類(こちらはできればで良し)

これらの書類を揃えたら、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所へ提出しましょう。

必要な費用

ご自身で婚姻費用分担請求を行う場合、申し立てに以下の費用がかかってしまいます。
弁護士を雇った場合は、さらに弁護料が必要となるでしょう。
収入印紙は郵便局やコンビニで購入が可能であり、切手代は家庭裁判所から書類を郵送するために必要となる費用です。

調停の流れ

調停を経験したことがないという方にとっては、調停がどのような流れで進んでいくのかわからずに不安を感じてしまうことでしょう。
調停がどんな流れで進行していくのか紹介します。
参考にしてください。

①調停期日が通達される
婚姻費用分担請求を申し立てると、調停の期日が記載された呼出状が申立人と相手方の住所へ届きます。
呼出状は申し立てから約2週間で到着し、調停の期日は申立てから約1ヶ月後です。

②調停室で話し合いが行われる
家庭裁判所へ到着すると、まずは待合室で待機することになります。
待合室は夫婦別ですので、お互いに顔を合わせる心配はありません。
その後、時間が経てば調停室に呼び出されて調停がはじまります。

申立人が先に調停へ臨むことになるでしょう。基本的には調停委員との間でやり取りをするようになります。

申し立てた経緯などについて質問されるので、事実と自身の気持ちをきちんと回答しましょう。

③お互いの言い分を聞かされるために再度調停室へ
その後、再度調停室へ呼びだされて、30分ほどお互いの言い分を知るために話し合い、合意を形成していくことになります。

調停が成立した場合

調停の結果、両者が金額に合意できれば、調停案が作成されます。
調停調書は調停終了後2週間で自宅に郵送されていきます。
調停調書があれば、強制執行によって婚姻費用の支払いが保証されます。
非常に重要な書類であるため管理に気をつけましょう。

調停が不成立になった場合

調停が不成立になった場合は、審判に移行します。
審判では、裁判所が判断した妥当な金額が示されます。

婚姻費用分担の請求は、書類さえ揃えればいつでも申し立てることが可能です。
もらえる婚姻費用を取りこぼさないためには、婚姻費用が受け取れなくなったらすぐに申し立てましょう。

ただ、婚姻費用分担請求はあくまでも婚姻関係が継続している場合でしか請求できません。
別居はしていても離婚していない場合、夫(妻)が生活費や居住費などを支払ってくれないときには、もちろん請求する権利があります。

婚姻費用の請求手続きに不安があるのなら、離婚問題や婚姻費用の請求に強い弁護士に相談してみましょう。
法的な観点から的確なアドバイスがもらえるため、お金の不安を確実になくしていくためにもおすすめです。

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