「こちらは離婚なんてまったく考えていないのに、パートナーから突然離婚して欲しいと言われてしまって・・・」
ドラマでもなかなかないような展開ですが、弁護士をしていると、このような相談を受けることが少なくありません。
このような事態では、冷静に判断をすることはとても難しくなってしまうものです。しかし、どのような方向性に進むにせよ、冷静さが大切になってきます。
今日は、このような事態で避けるべき対応について、解説します。
インターネットの情報に惑わされること
今、見ていただいているこのページもインターネットなわけですが・・・笑
インターネット上には、いろいろな情報があふれており、その中には、事実でないものもあります。
パートナーも、離婚をするという希望を叶えるために、自分に有利な情報を取捨選択して話をしてくるかもしれません。
不確実な情報に基づいて不安を抱えることはよくありませんので、適切な情報を選ぶようにしましょう。
離婚を希望していない場合でも、弁護士に相談することが可能です。法律的にきちんとした知識をもって対応していくことで、不安を少なくすることができると思います。
パートナーを批判すること
パートナーは、離婚を希望するあまり、離婚の邪魔になる存在を憎むような思考回路になってしまっている可能性があります。「愛している人が希望していることを叶えるのが、本当の愛情だ。自分を愛しているなら、離婚に応じてくれるはずで、応じてくれないのは、愛情がないからだ。」こんな考え方になっていると想像してみてください。
このような考え方の人に対して、「離婚を希望するなんて、子どものことを考えていない!」等と批判してしまうと、ますます関係が悪化してしまう可能性があります。
「あなたも時間をかけて考えた結果を伝えてくれているのだと思うけれど、私も大切なことだから時間をかけて考えたい。」といったように、相手を責めることなく、考える時間を確保できる伝え方をしていきましょう。
別居に応じる
離婚に関して言い争いになると、「お互い冷静になる為に一旦距離を置こう」と別居の提案が出てくる場合があります。そんなときに、安易な気持ちで別居に同意してしまうと、結果的に離婚してしまう可能性が大きくなります。
相手が別居を提案する理由には、別居中に離婚の準備を進める目的もあるかもしれませんし、一人で暮らすことで、「やはり別れた方が快適に生活できるかもしれない。」と実感し、離婚への意思をより強くさせてしまうケースが少なくないのです。
また、一緒に住んでいれば、話し合いの機会を持ちやすいですし、離婚回避のためのアプローチもしやすくなります。
ケースによっては別居が有効な手段となることもありますが、基本的には避けた方がよいでしょう。
一人で抱え込む
夫婦関係について、周囲に言いふらすことはおすすめできません。
ですが、離婚という危機的状況に一人で悩んでいても、画期的な解決方法は簡単に思い浮かびませんし、余計に不安が募ってしまいます。
なにより、一人で抱え込んでしまうと将来や今後の不安などで精神的に憔悴してしまうでしょう。
匿名相談やカウンセリング等も活用して、自分の気持ちを吐き出せる場所をもつことをおすすめします。