婚約破棄とは、婚約成立後に、一方的な申し出で婚約を取りやめることをいいます。
結婚目前だったのに婚約破棄されてしまったら、相手に対して怒りを感じてしまいますよね。そんなとき「慰謝料を請求したい」と思われるかもしれません。
慰謝料の請求が裁判所で認められるためには、婚約が成立しているといえる場合で、その婚約破棄が正当な理由のない不当なものである必要があります。
今回の記事では、慰謝料請求の流れを紹介します。
二人で話し合いをする
まずは元婚約者に慰謝料請求を考えていることと、希望する金額を伝えるところからはじまります。
精神的な苦痛から直接会って話したくない人も多いでしょう。
電話やメールなどでも請求ができますし、直接連絡を取りたくない場合は、弁護士に代理交渉を依頼することもできます。
慰謝料請求調停を申し立てる
元婚約者が話し合いに応じなかったり、話し合いがまとまらなかったりなどして交渉がうまくいかない場合もあるでしょう。
そんなときは、裁判所に、慰謝料請求調停を申し立てることができます。
調停では、調停委員が、双方から当事者の婚約破棄に至った事情や原因を聞いたうえで、合意ができるように双方の主張を調整してくれます。
調停の成立には当事者双方の合意が必要です。合意ができない場合には、不成立になってしまい、調停は終了します。
そうなると、残る手段としては裁判になります。
裁判を申し立てる
調停でも話がまとまらない場合はもちろん、調停をせずにいきなり裁判を行うこともできます。
裁判で有利な判決を得るには、証拠をしっかりと提示することが必要です。
一方的に破棄されたことがわかるメールやLINEのやりとり、婚約が成立していたことがわかる婚約指輪や式場相談に関する記録などを用意しておくのがいいでしょう。
裁判は時間も労力もかかりますし、自分で進めることが難しい場合には弁護士に依頼する費用も準備しなければならないので、覚悟が必要です。
幸せな結婚をするはずだったのに婚約破棄をされると、精神的な苦痛が大きいことは当然です。
こちらがどれほどの精神的苦痛を負ったのか相手に分かってもらい、その上でしっかり慰謝料請求をして気持ちを切り替えるきっかけにしてください。
